薬剤師とケアマネの資格のダブルライセンスとのメリットとは…?

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薬剤師をしながら他の資格取得する方って結構多い。でもどんな資格でも使い所がなければあまり意味がありません。 

「薬剤師として在宅業務を任されているけれど、もっと介護を理解して働きたい」

「ケアマネとのダブルライセンスって意味ある?」

と考える薬剤師の方もいらっしゃるのではないでしょうか。 

地域包括ケアシステム推進の流れから、薬局薬剤師が在宅業務を担う機会が増えています。

薬剤師の中には、介護分野のリーダー的存在ともいえるケアマネ(ケアマネージャー)の資格取得を目指す人がいます。

薬剤師とケアマネージャーのダブルライセンスを持つ方はまだ決して多くはありませんが、今後必ず訪れる「薬剤師飽和の時代」を生き残るためにも、ケアマネージャーの資格が役立つ可能性があります。 

今回は薬剤師がケアマネージャーの資格を持つメリットや、ケアマネージャーの資格を得る方法などを解説します。

この記事を読むと、ダブルライセンスの意義や実用性を理解して、資格取得を目指すことができるでしょう。

結論からいってしまうとケアマネの資格を取得しても無駄になる可能性もあります。

・ケアマネの資格をすぐに活かせる環境がない
・ケアマネの仕事の理解することに割り切っている

などの理由がない限りそこまで大きなメリットはないようにも思います。それならば他にも多くの資格があるので視野を広げてみてはいかがでしょうか?

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目次

 薬剤師にとってダブルライセンスのメリットは?

薬剤師がケアマネージャーの資格を取ってダブルライセンスとなることは、薬剤師・患者の双方にとってメリットと言えます。

ダブルライセンスが薬剤師に与えるメリット

ダブルライセンスを所有すると、他の薬剤師と差別化することができます。介護分野での知識やスキルを期待され、転職や就業が有利になる可能性が高まるでしょう。

ケアマネージャーの資格を持つ薬剤師はまだ少なく、厚生労働省の平成29年の集計時点では薬剤師とケアマネージャーのダブルライセンス所有者は20,223人であり、ケアマネージャーの累計合格者数695,017人の中の2.9%に過ぎません。(参考:20回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について|厚生労働省)

そのため、自身のキャリアプランの軸として、ケアマネージャーとのダブルライセンスは重要な武器となり得ます。 

ダブルライセンスが患者に与えるメリット

ケアマネージャーの資格を持ち介護分野に精通した薬剤師は、薬と介護の両方の視点から患者を評価することができます。

通常の薬剤師またはケアマネージャーは、それぞれ薬の分野、介護の分野の専門家ではありますが、複合的な視点を備えていないことが考えられます。ダブルライセンスで得た2分野の知識は患者の安全・安心に貢献することでしょう。

ダブルライセンス所有者が、もしも薬剤師業務ではなくケアマネージャー業務に専念する場合にも、薬剤師としての経験を活かして患者の薬を理解でき、介護現場で問題視される残薬管理や誤服用防止でも活躍することが可能です。

ケアマネ(介護支援専門員)とは…本当に知っている?ケアマネの仕事と役割

ケアマネ、つまりケアマネージャーの正式名称は「介護支援専門員」と言います。

ケアマネは介護保険制度に基づいてケアマネジメントを行うための資格であり、介護のリーダー的な役割を果たす重要な存在です。

ケアマネージャーの概要

ケアマネージャーは国家資格ではなく都道府県の管轄する公的資格であり、勤務する場所により居宅ケアマネと施設ケアマネに分けられます。

居宅ケアマネは居宅介護支援事業所に勤務し、自宅で介護を必要とする人のサポートをするケアマネージャーです。現在、居宅ケアマネが全体の約7割を占めています。

一方、施設ケアマネは特定の施設に勤務して、施設内の利用者のケアプランを作成します。ヘルパーと一緒に介護業務を行ったり、他の業務も兼務したりするのが通常です。

ケアマネージャーの業務内容

ケアマネージャーの具体的な業務内容には、以下のようなものがあります

  • 要支援・要介護認定を受けた人と家族に、希望する介護サービスについての面接を行う
  • 面接の結果、必要な介護サービスを査定する(介護認定業務)
  • 介護保険の利用できる介護サービスの個別ケアプランを作成
  • ケアサービス提供後に、適切に行われているかを定期的に評価する
  • 再査定しプランを改定する
  • 他の介護サービス事業者との連絡・調整を行う

 ケアプランとは介護保険サービスを受けるときに必要な「利用計画書」のことであり、ケアプランがなければ要支援・要介護の方でも介護保険サービスを利用することができません。

利用者本人や家族がケアプランを作成することも可能ですが、書式や点数計算などの専門知識が求められるため、実際にはケアマネージャーが作成することが一般的です。

そのため、介護希望者にとってケアマネージャーは欠かせない存在と言えます。

特に薬剤師とケアマネの兼務は禁止されていない

薬剤師の仕事をしつつケアマネの仕事ってできるの?という方もいるかと思いますが下記のように定められています。

薬剤師の仕事をしつつケアマネの仕事ってできるの?という方もいるかと思いますが下記のように定められています。

 

一 薬局の管理者が指定居宅介護支援事業の管理者又は介護支援専門員を兼務することは、薬事法第八条第三項において禁止されるものではないこと。

二 薬局等勤務薬剤師が当該薬局において、指定居宅介護支援事業の管理者又は介護支援専門員の業務を併せて行う場合にあっては、薬剤師業務の遂行に支障を生じない範囲で行わなければならないことに留意すること。

三 薬局等勤務薬剤師が介護認定の調査等を行うために当該薬局を離れる場合等において、薬局に薬剤師が不在となる時間が生じることのないよう、必要な薬剤師の配置等の措置を講ずること。

出典:https://www.mhlw.go.jp/

上記のように業務に支障のない程度に兼務したり、人員配置するのには問題ないといえます。

 ケアマネの資格取得方法・受験資格は?

ここでは、ケアマネージャーの資格を取る方法や受験資格について解説します。

資格取得方法

ケアマネージャーの資格を取るためには、試験の合格と実務研修の受講が必要です。

試験の正式な名前は「介護支援専門員実務研修受講試験」と言い、年1回都道府県ごとに実施されています。受験手数料は令和3年現在、13,800円です。

 

試験を合格した場合、合格通知に「介護支援専門員実務研修の受講手続き」が記されており、それに従って「介護支援専門員実務研修」を受講することとなります。

介護保険制度の概要から実際のケアプラン作成など一通りの研修を修了すると、ケアマネージャーとして登録されることとなります。

ケアマネージャーは永久ライセンスではなく5年ごとに資格の更新が必要です。

受験資格・合格率  

介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格は次の二つです

ケアマネージャーの受験資格

  • 国家資格等に基づく業務に従事する者(薬剤師含む)等
  • 従事する期間が通算して5年以上であり、かつ、当該業務に従事した日数が900日以上であること

 2017年までは、無資格者でも介護業務に10年以上従事している場合は受験資格対象でしたが、2018年に受験資格が改正されて対象外となりました。

現在は、介護福祉士などの国家資格取得者、または規定の相談援助業務従事者のみがケアマネージャーの受験対象者です。

国家資格には、介護福祉士だけでなく薬剤師、医師、看護師、理学療法士、柔道整復師、栄養士なども含まれており、5年以上病院や薬局で働いていた薬剤師は受験資格を持っています。

実際に受験する際には勤務地のある都道府県の、最新の受験要綱を確認しましょう。

 

「介護支援専門員実務研修受講試験」は介護福祉系の資格の中では難関資格の一つとされており、例年合格率は10%台後半~20%程度で推移しています。

令和2年度に実施された第23回介護支援専門員実務研修受講試験では合格率は17.7%(46,415人中8,200人)でした。(参考:23回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について|厚生労働省

 ちなみに、第23回試験合格者のうち、薬剤師の人数は76人で合格者の0.9%と少ないのが現状です。

試験勉強の方法と費用

ケアマネージャーの試験勉強は、次の3通りの方法ですることができます。

【ケアの試験勉強】

  • 問題集・参考書を購入して独学で学習する
  • 通信講座を受講する
  • 資格取得系の専門学校に通う

それぞれの学習方法について、費用やメリット・デメリットを次の表にまとめました。

費用 メリット デメリット
独学 福祉教科書 ケアマネジャー 完全合格テキスト 2021年版 1冊3000円前後
  • 費用が安い
  • 自分でスケジュール管理しなければならない
  • 不明点を質問できない
通信講座 三幸福祉カレッジ/通信

約2か月

3万円前後
  • 通学よりも安い
  • 分からない点を質問できる
  • 自分のペースで学習できる
  • 3万円前後の費用がかかる
  • 自分でスケジュール管理しなければならない
通学 三幸福祉カレッジ

基礎コース:3日間

完全マスターコース:11日間

ポイント速習コース:5日間

4万円~15万円前後
  • 講師に直接質問できる
  • スケジュール管理しやすい
  • 最速で合格したい人向け
  • 費用が高い

予算や自分の生活スタイルなどに合わせて、自分に合った方法で勉強することが大切です。

ケアマネ資格を持つ薬剤師の働き方は?

ケアマネ資格を持つ薬剤師は、介護の専門知識を活かしながら薬剤師業務を行うことが可能です。

患者が施設入所している場合には施設のスタッフから薬に関する質問を受けるときもありますが、ケアマネージャー資格を持つ薬剤師であれば、介護スタッフの業務背景なども理解しながら適切な服薬アドバイスを行うことが出来るでしょう。 

高齢化社会の日本では在宅医療が推進されており、病院での退院時カンファレンスに薬局薬剤師が参加するケースも徐々に見られるようになってきました。

ダブルライセンスの薬剤師であれば、薬剤師とケアマネの両方の立場でカンファレンスに参加することも可能です。

 

ただし、せっかくダブルライセンスを取得していても、勤務先の薬局によってはケアマネージャーの資格を活かせないので注意が必要です。

仮にケアマネージャー資格を活かせない場合でも、知識や技術自体は薬剤師の仕事に役立つことは間違いありません。そのような職場では、自己研鑽や将来的なキャリアビジョンの一つとしてケアマネージャー資格を位置づけるのが良いでしょう。

あるいは介護に進出している薬局への転職を視野に入れる必要があります。

ケアマネ資格がムダになる職場とは?

努力してケアマネージャーの資格を取ったとしても、職場によってはまったく昇給につながらず、業務内容も他の薬剤師と変わらない場合があるので注意しなければなりません。

たとえば在宅業務を行っていない薬局では、ケアマネージャーの資格を活かすことはほぼ不可能でしょう。

また、大手調剤薬局の場合も専任のケアマネージャーを雇うことが考えられ、薬剤師は薬剤師業務のみに専念するよう要求される可能性があります。

 

環境が整っていない職場では、せっかくのダブルライセンスを活かすことはできません。本格的に薬剤師とケアマネージャーを両立したい場合には、在宅業務や介護への理解が深い職場を選ぶ必要があります。

ケアマネージャーとのダブルライセンスを活かせる職場を探したい人は、薬剤師業界に精通した転職エージェントに相談して情報を収集するのがおすすめです。

薬剤師とケアマネのダブルライセンスを活かす薬剤師の実例

薬剤師とケアマネのダブルライセンスを活かして、地域医療に貢献している薬局の実例を紹介します。

 あやみ薬局(インターハート株式会社)

インターハート株式会社は、神奈川県の湘南地域で調剤薬局を多数展開しており、ケアマネージャーの資格を有する薬剤師が在籍している薬局です。

介護保険法の始まった平成12年に薬剤師7人がケアマネージャーの資格を取得しており、以来20年以上、介護への高い志を持つ薬剤師たちが地域医療に貢献し続けています。

グループ内のあやみ薬局には介護支援事業所が併設されており、ケアプランを立てながら各店舗で在宅業務を実施しています。

(参考:店舗の紹介 あやみ薬局(本店)|かかりつけ薬局.com

オリーブ薬局

オリーブ薬局は愛知県で複数展開されている調剤薬局で、ケアマネージャーと薬剤師のダブルライセンスを持つスタッフを中心に在宅訪問活動を行っています。

ケアマネージャーとしての生活全般の支援と、薬剤師としての服薬サポートという複合的なスキルを活かして地域医療に貢献し続けています。

(参考:オリーブ薬局HP

清水薬局

東京都港区にある清水薬局では昭和初期から在宅医療に携わっており、ケアマネージャーのダブルライセンスを持つ薬剤師が活躍しています。

その薬剤師の方によると、「薬剤師としての職能を最大限活かすため」にケアマネージャーの資格を取得されたとのこと。

ケアマネージャーとして居宅介護のプランを立案するとともに、地域に愛される薬局として薬や介護用品など相談を受けて在宅介護の環境作りをサポートし続けています。

参考:薬剤師最前線|ニプロESファーマ株式会社清水薬局指定居宅介護支援事業者(港区) の基本情報・評判|かいごDB入居相談室

薬剤師飽和の時代を生き残るために―資格を活かす環境にいるならダブルライセンスを視野に

  • 薬剤師とケアマネージャーのダブルライセンス所有者は全国で2万人程度と少ない
  • ケアマネージャーの資格を持つことで、薬と介護の両面から患者をサポート可能
  • 薬剤師飽和の時代に、他の薬剤師との違いを発揮できる
  • 就業先の薬局によってはダブルライセンスを活かせないので、勤務先は慎重に選ぶこと

 以上、薬剤師とケアマネージャーのダブルライセンスについて解説しました。

薬剤師が調剤業務ばかりに専念していた時代はすでに過ぎ去り、高齢化社会においては薬局の在宅業務への進出が欠かせません。

ケアマネージャーとして介護領域の深い知識を取得して、「一歩先を行く薬剤師」を目指してみてはいかがでしょうか。

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