自分のスキルアップとしてメディカルアロマに興味を持ちどんな資格か知りたいって方も多く魅力に感じる資格の一つ。
「メディカルアロマセラピストの資格は、どうやって取得するの?」
「どこの団体が主催している資格を取ればいい?」
「本当に薬剤師の仕事に活かせる?」
近年、心や身体の不調を改善する目的でニーズが高まっているメディカルアロマセラピー。
その処置や施術を行うメディカルアロマセラピストは現在、さまざまな民間団体が認定しています。
しかし、資格を主催している団体が多くてどの資格を受験すればいいのか分からず、お困りの方も多いのではないでしょうか?
そこで、本記事ではメディカルアロマセラピーの概要や、メディカルアロマセラピストの資格取得方法などを解説していきましょう。
メディカルアロマの認定資格には様々ありますが、講座の受講資格から資格取得まで全てオンラインで完結できる日本統合医学協会が主催しているメディカルアロマ検定がおすすめ。
メディカルアロマセラピストについて以下のことが分かります。
この記事で分かること
- メディカルアロマセラピーとは?薬剤師との関係性
- メディカルアロマセラピストの仕事内容
- メディカルアロマセラピストの資格の種類
- 資格取得にかかる費用
- 薬剤師がメディカルアロマセラピストの資格を取得するメリット
メディカルアロマセラピーになるには?どんな資格かチェックしよう!
まずは、メディカルアロマセラピーとは一体どのようなものなのでしょうか?
以下では、メディカルアロマセラピーの概要を詳しく見ていきましょう。
メディカルアロマとはフランス発祥の芳香治療
メディカルアロマセラピーとは、フランス発祥の芳香治療です。
フランスでは古くからハーブが身近にあり、人々の暮らしに寄り添ってきました。
フランスではアロマオイルが医療現場で治療の一環として用いられています。
例えば、芳香植物から得た精油が持っている治療効果を使って、いろんな炎症疾患筋肉痛や神経障害など のトリトーメントが行われているのです。
現在では、日本でもメディカルアロマセラピーが注目されており、一部のクリニックなどで施術が受けられます。
1928年にはフランスの科学者ガットフォセが「精油の抗菌性」という研修結果を発表しアロマオイルの抗炎症作用を証明しました。
メディカルアロマは一般的なアロマセラピーとの違う
メディカルアロマセラピーと一般的なアロマセラピーとの大きな違いは、その「目的」です。
一般的なアロマセラピーの目的は、主に香りを楽しむことやリラクゼーションを求めるのが目的になります。
一方、アロマオイルが持つ効果効能を用いて、治療の一貫を目的として行うのがメディカルアロマセラピーです。
メディカルアロマセラピーは治療を目的としているので、より専門的な知識や技術が求められるでしょう。
また、一般的なアロマセラピーはイギリス式で、メディカルアロマセラピーはフランス式のものだといわれています。
アロマセラピー(イギリス式) | メディカルアロマセラピー(フランス式) | |
目 的 | 香りを楽しむ | 治療 |
用 途 |
|
|
資 格 | 必要なし・個人でも楽しめる | 必要・施術には協会の認定資格が必要 |
日本では、1990年代に最初入ってきたのがイギリス式だといわれているので、メディカルアロマセラピーよりもアロマセラピーとしての要素が強いです。
メンタル面の不調にも効果が期待されている
メディカルアロマセラピーは特に、メンタル面の不調にその効果が期待されています。
アロマオイルの香りが脳に伝達し癒しの効果があることは科学的にも証明されており、メンタル不調の改善が見込めるのです。
具体的には、睡眠促進や筋緊張の緩和、疼痛の改善などがあります。
メディカルアロマセラピーは、西洋医学だけでフォローしきれない「こころのケア」としての役割も果たしているのです。
メディカルアロマを日本でも積極的に導入が勧められている
先述した通り日本では、医療としての要素というよりも、香りを楽しむイギリス式のアロマセラピーが浸透しています。
しかし、近年では日本でもメディカルアロマセラピーを医療の現場でも、導入しようという動きが高まっているのです。
そのため、さまざまな協会がメディカルアロマセラピストの資格を認定しています。
現在の日本では、薬機法によりメディカルアロマセラピーは治療としては認められていません。
しかし今後、日本でも導入が進めばフランスのように治療として、メディカルアロマセラピーを受けられることが期待されています。
メディカルアロマセラピストと薬剤師の関係性
メディカルアロマセラピストと薬剤師の関係は、非常に密接です。
日本では、アロマオイルは雑貨として扱われているため、どこでも手に入ります。
しかし、メディカルアロマセラピー発祥の地であるフランスの場合は「アロマオイルは、薬局で買うもの」というのが常識です。
そのため、アロマオイルを手に入れるには医師の処方を受けて薬剤師がアロマオイルを調合する必要があります。
今後、日本でもメディカルアロマセラピーが普及することで、フランスのように薬剤師のニーズはさらに高まるでしょう。
薬剤師とメディカルアロマセラピスト資格は非常に相性が良く、活躍の場がさらに広がることが期待されています。
メディカルアロマセラピストの仕事内容
ここまで、メディカルアロマセラピーの概要について解説してきました。
次に、メディカルアロマセラピストの主な仕事について詳しく見ていきましょう。
以下では、メディカルアロマセラピストの一連の仕事の流れを解説しています。
- カウンセリング
- アロマブレンディング
- 施術
- セルフメディケーションの提案
- アロマ以外の提案
- アフターフォロー
1.カウンセリング
メディカルアロマセラピーで、まずはじめに行うのがカウンセリングです。
メディカルアロマセラピストは、患者さんの心と体の状態をヒアリングし、最適なアロマオイルを選択していきます。
ここでは、丁寧なカウンセリングが求められ、患者さんの悩みや不調を聞き出す高いコミュニケーション能力が必要となってくるでしょう。
2.アロマブレンディング
患者さんからのヒアリングを基に、アロマブレンディングを行います。
メディカルアロマセラピーに使用されるアロマオイルは、純度が高いため専門的な知識が必要です。
数あるアロマオイルの中から、患者さんに合わせた調合を行います。
実際にブレンディングの一例を見ていきましょう。
ブレンディング例
- 肩こり:オレンジ+ジュニパー
- 不眠症:ベルガモット+ラベンダー
- PMS:イランイラン+ゼラニウム
3.施術
アロマブレンディングが終わると、次は患者さんに合わせた施術を行っていきます。
行うのは、以下の3つの施術です。
- ボディトリートメント
- リフレクソロジー
- メディカルハーブ処方
ボディトリートメントは、調合したアロマオイルで身体全体をマッサージしていく施術です。
リフレクソロジーとは、主に足裏にある反射区(エリア、またはゾーン)をまんべんなく刺激する施術で、身体の機能改善をはかります。
メディカルハーブ処方は、患者にあったハーブディーを調合したり、アドバイスしたりするなどのプログラムです。
4.セルフメディケーションの提案
セルフメディケーションとは「自分身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と世界保健機関(WHO)は定義しています。
つまり、施術だけでなく患者自身が自宅でできる治療の方法をアドバイスするのです。
そのため、施術以外の知識もアロマセラピストには求められるでしょう。
5.アロマ以外の提案
アロマセラピストは、アロマオイルでのセルフメディケーションの他に必要であれば、他の対処法も提案します。
例えば、不眠で悩んでいる患者さんであれば、生活習慣の改善などのアドバイスが必要です。
また場合によっては、医療機関の受診を勧めることもあるでしょう。
このように、メディカルアロマセラピストにはアロマ以外の提案も求められます。
6.アフターフォロー
アロマセラピーの施術によって、症状が改善した後のアフタフォローもメディカルアロマセラピストの重要な仕事です。
施術後の経過観察を行うためにも、継続的に通ってもらうなどの提案をします。
継続的に通ってもらうことで、症状の更なる改善が見込めるのです。
そのためには、メディカルアロマセラピストのサポート体制が重要になってくるでしょう。
メディカルアロマセラピストの資格の種類を解説!国家資格なの?
メディカルアロマセラピストの資格は、国家資格ではなく民間の団体が認定している資格です。
- IFPAアロマ認定
- 日本統合医学協会認定 メディカルアロマセラピスト
- ISA認定 メディカルアロマセラピスト資格
- ICAA認定 メディカルアロマセラピストライセンス
- JMAA認定 アドバイザー・スペシャリスト
- IFA認定 国際アロマセラピスト資格
などの認定資格があります。
以下では、いくつかの協会が主催しているメディカルアロマセラピストの資格をご紹介していきます。
メディカルアロマはさまざまな団体が主催している認定資格で国家資格ではない
メディカルアロマセラピストの資格はさまざまな団体が主催しており、国際資格や認定資格など多くの種類があります。
しかし、日本国内では「国家資格」ではないため資格的に強いとは言えません。
認定条件や受験資格などは団体によって異なりますが、資格取得などの条件を一例としてご紹介します。
メディカルアロマセラピストの資格取得条件
- 団体が認定している講義を受講
- アロマオイルを使った実践的な技術の習得
- 団体が定める認定試験に合格する
以上の条件を満たすと、団体からアロマセラピストとしての認定が受けられます。
また、団体によっては薬剤師免許などの医療従事資格を持っていると、受験項目を免除してくれる団体もあるようです。
日本統合医学協会認定 メディカルアロマセラピスト
日本統合医学協会は、平成12年に統合医学の普及と発展を目的として日本で設立されました。
東京と大阪を拠点を持ち、メディカルアロマセラピーやメディカルハーブの認定資格制度を確立。
統合医学を通して、医療や福祉の現場で活躍するセラピストを目指せます。
授業内容は、メディカルアロマセラピストにとって重要であるカウンセリング学から心理学、さらにはアロマトリートメントなどさまざまです。
受講時間は合計60時間で最長6ヶ月で修了します。
また、医師・薬剤師・看護師などの医療従事関連の有資格者は、授業科目が一部免除される場合もあるのが特徴です。
下記のでは日本統合医学協会認定の資格をオンラインで受講し、認定資格を取ることが可能です。
ISA認定 メディカルアロマセラピスト資格
ISAの正式名称は「一般社団法人国際アロマテラピー科学研究所」と呼ばアロマテラピーや薬用植物の薬理学を広めるために設立されました。
そんなISAが認定しているメディカルアロマセラピスト資格は、170時間の所定のカリキュラムを終了すると受験資格が得られます。
授業内容は、アロマセラピー理論はもちろんのことメンタルヘルスや解剖生理学、タッチングなどの実習講義があります。
また、AEAJ,IFA,IFPAなどの資格保有者は、認定校にてカリキュラムに不足時間分の最低24時間を受講することで受験資格が得られるようです。
IFPA認定 アロマセラピストという認定資格がある
IFPAアロマセラピストは、イギリスの大手アロマセラピスト協会である「国際プロフェッショナル・アロマセラピスト連盟」によって認定されている資格です。
正式名称は「IFPA国際プロフェッショナルアロマセラピスト」と呼ばれ、IFPA認定校でのみ取得できます。
授業内容は医学的な知識から関係する法律、慈善事業に関するものまでさまざまです。
資格取得に必要な授業時間
■解剖生理学・病理学 65時間
■アロマセラピー実技 80時間
■アロマテラピー理論 70時間
■その他ビジネススタディ等 35時間
合計250時間以上
IFPAアロマセラピストを合格するためには、最低でも250時間以上の授業を受けさらに実技的な講習も必要になります。
そのため、認定されるまでの期間は1年半〜2年程度かかるでしょう。
受講資格は特に定められていないので、経験がない方でも受講は可能です。
ICAA認定 メディカルアロマセラピストライセンス
ICAA(インターメディアリー・クリニカル・アロマセラピー協会)は、2009年に設立された協会です。
ICAAは、医療現場においてのアロマセラピーの普及や、アロマセラピストの知識技術の向上を目指して活動することを目的としています。
ICAAが認定する「ICAA認定メディカルアロマセラピストライセンス」では独自のアロマトリートメント技術「MD法=メディカルディスチャージ法」を習得。
実際の医療現場で、リンパ浮腫の緩和に効果が認められている手技を学びます。
資格取得までにかかる時間の目安は、約1年ほどです。
JMAA認定 アドバイザー・スペシャリスト
日本メディカルアロマテラピー協会(JMAA)は、治療を目的としたメディカルアロマセラピストの育成がメインの協会です。
人間だけでなく、ペットを対象としたメディカルアロマの講座もあります。
協会の歴史は古く、設立32年を迎え会員数も22,000人を超える大きな協会です。
JMAA認定のメディカルアロマセラピストには、認定アドバイザーと認定スペシャリストの2種類の資格が存在。
認定アドバイザー資格を取得すると、認定スペシャリストの受験資格が与えられます。
そのため、まずは認定アドバイザー資格を取得してから、上位資格である認定スペシャリストを目指すのが良いでしょう。
IFA認定 国際アロマセラピスト資格
IFA国際アロマセラピスト資格は、国際アロマセラピスト連盟(IFA)が認定するメディカルアロマセラピスト資格です。
1985年に世界で設立され、臨床とホリスティックアロマセラピーを初めて世界的に展開した国際機関。
さらに、イギリスをはじめとするヨーロッパやアメリカ、オーストラリアなど世界中に会員を持ち、アロマ業界でをリードしてきました。
受講内容は、アロマオイルの基礎知識から、カウンセリング・トリートメント技術など、メディカルアロマに必要なノウハウを一通り学べます。
メディカルアロマセラピストの資格取得にかかる費用
ここまで、さまざまな協会のメディカルアロマセラピスト資格を紹介してきました。
資格を取得する上で気になるのは、受講料などの費用でしょう。
以下では、メディカルアロマセラピスト資格取得にかかる費用と期間を解説しています。
費用は資格によってことなる
メディカルアロマセラピストの資格取得にかかる費用は、協会や認定校のコースによって異なります。
以下では、各資格ごとにかかる費用を表にまとめました。
ただし、この表はあくまでも目安としてお考えください。
費用 | 学習期間 | |
IFPA認定 | 約95万円 | 1年半〜2年程度 |
日本統合医学協会認定 | 約30万円 | 最長6ヶ月 |
ISA認定 | 約13万円 | 約4ヶ月 |
ICAA認定 | 約30万円 | 約1年 |
JMAA認定 | 約16万円〜35万円 | 半年〜1年 |
IFA認定 | 約90万円〜120万円 | 1年半〜2年程度 |
この表以外にも、協会の会員としての会費や維持費、教材費がかかるところもあります。
資格を取得する前には、受講する認定校に問い合わせてみるのが良いでしょう。
コストを抑えたいなら通信講座がおすすめ
メディカルアロマセラピストの資格取得を考えた時に、通信講座で取得するという選択肢もあります。
通信講座ので取得するメリットは、コストが抑えられるなどのメリットがあり、働きながらでも取得が可能です。
通信講座のメリット
- 自分のペースで学習ができる
- 資格取得にかかる費用が抑えられる
- スクールに通う時間がない人でも資格取得できる
- オンラインで受講が可能
認定校や協会によっては、試験もオンラインで行うところもあるようです。
働きながら、資格を取得したい人にとっても通信講座はぴったりだといえるでしょう。
薬剤師がメディカルアロマセラピストを取得するメリット
薬剤師がメディカルアロマセラピストの資格を取得するメリットはあるのでしょうか?
以下では、薬剤師がメディカルアロマセラピストの資格を取得することで、得られるメリットについて解説していきます。
薬剤+αのケアができる
薬剤師の役割は、薬剤知識を通じて患者さんのサポートをします。
しかし、薬剤師がメディカルアロマセラピストの資格を取得することで、薬剤+αのケアができます。
例えば、睡眠障害があるが薬にはできるだけ頼りたくないという患者さんがいれば、薬剤以外のアロマオイルでの改善方法をアドバイスできるのです。
このように、薬剤師としてだけではなく、患者さんにアロマオイルセラピストとしてもサポートができるメリットがあります。
アロマの販売促進につながる
2つ目のメリットはメディカルアロマセラピストの資格を持っていることで、アロマオイルの販売促進につながる可能性があります。
アロマオイルを扱っている薬局であれば、お客様からアドバイスを求められることがあるでしょう。
その時に、薬剤師がメディカルアロマセラピストを持っていることで、アロマオイルに関するアドバイスを的確に行えます。
また、資格を持っていることで、お客さんに安心感を与えることができるのです。
さらに、販売促進につながれば資格手当として、年収も上がる可能性もあります。
患者とのコミュニュケーションが増える
3つ目のメリットは、薬剤師がアロマオイルセラピスト資格を取得することで、患者とのコミュニケーションが増えることです。
メディカルアロマセラピーは、カウンセリングや施術などを通じて、心と身体のケアをしていきます。
時には、患者さんからプライベートな悩みを聞く機会も多くなるでしょう。
そのため、患者さんとの間に信頼関係が生まれやすくなります。
このコミュニケーションの深さは、薬剤師兼、メディカルアロマセラピストならではのやりがいです。
まとめ:メディカルアロマセラピストは薬剤師の補助的な知識になるが使える場所を探す必要はある
ここまで、メディカルアロマセラピストの概要と薬剤師が資格取得するメリットを解説してきました。
- メディカルアロマセラピストは「治療」を目的としている
- 日本でもさまざまな協会で資格が取得できる
- 費用は協会によって異なる
- コストを考えるなら通信講座がおすすめ
- 薬剤師がメディカルアロマセラピストを取得することで活躍の場が広がる
今後も、日本ではメディカルアロマセラピストのニーズは高まるでしょう。
薬剤師とメディカルアロマセラピストの2つの免許を持っていることで、活躍のフィールドはさらに広がることでしょう。
ただ、あなたの働いている職場この資格が使えるとは限りません。
ぜひ、本記事を読んでメディカルアロマセラピストに興味を持った薬剤師は、資格取得に向けて準備を始めてみてはいかがでしょうか?
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