「薬学生の就職活動は簡単って聞いたけど、本当?」
「新卒薬剤師が、面接で落とされることもある?」
という疑問をお持ちの薬学生の方も多いのではないでしょうか。
一般的に薬剤師業界はまだまだ売り手市場であるため、「薬学生の就活は楽勝!」と言われがちです。
しかし業種によって難易度は異なり、さらには「簡単」と言われている調剤薬局でも新卒が落とされることがあるので甘く見てはいけません。
本番で後悔することのないように、入念な準備が必要です。就活に成功しやすい新卒薬剤師には5つの特徴があり、この5つを意識することで調剤薬局や病院への就職が実現しやすくなるでしょう。
今回は新卒薬剤師の就活事情と、就活で失敗しないためのポイントを解説します。この記事を読んで、就活対策を万全にしましょう!
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新卒薬剤師の就職難易度は業種ごとに違う
薬剤師業界は、他の業界と比べて「就職しやすい」と言うことができます。
厚生労働省が公開している薬剤師の有効求人倍率のデータによると、全ての職種の有効求人倍率が1.03倍であるのに対し、薬剤師・医師は1.88倍でした。
有効求人倍率は経済指標の一つであり、ハローワークに申し込まれた求人数を、求職者数で割った値のことです。
薬剤師・医師の1人に対して1.88件の求人がある状態であり、他職種よりも就職しやすい状態であることが分かります。(参照:一般職業紹介状況(令和3年8月分)について|厚生労働省、一般職業紹介状況[実数](含パート)|厚生労働省)
さらに、薬剤師数には地域格差があり、都市部以外のエリアでは薬剤師不足の傾向が見られます。調剤薬局、ドラッグストア、病院などでは、地方のほうが就職難易度が低くなるケースも多いでしょう。
しかし、薬剤師の就職事情は業種ごとに異なるので注意が必要です。
各業種について、順番に見ていきましょう。
新卒の調剤薬局・ドラッグストアへの就職は選ばなければ困ることはない
調剤薬局・ドラッグストアは薬剤師全体の約6割が務める職場であり、全体的には新卒薬剤師が就職しやすい状況にあります。
新卒薬剤師が落ちるケースは多くありませんので、ひとまず安心と言えるのではないでしょうか。面接対策を整えたら、自信をもって面接に臨みましょう。
ただし大手調剤薬局・大手ドラッグストアの場合は、企業としての質を向上するために採用基準が厳しくなり、新卒でも不採用にされる場合もあるようです。入念な面接対策をする必要があります。
ただ、地方などは今だに薬剤師不足の地域が数多く存在するので場所を選ばなければ新卒時に就職するのはそれほど難易度は高くないでしょう。
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病院は募集や定員が少ないのでDSより難易度は上がる
新卒薬剤師の病院での就職難易度は、調剤薬局・ドラッグストアよりも高めです。
国公立の病院や赤十字病院といった大手の急性期病院などは人気が高いため、就活で落ちる場合もあります。
しかし、大手病院の薬剤師採用は新卒メインであるため、中途採用よりは有利に就職活動を行うことができるでしょう。
そのため、「本当は大手の急性期病院で働きたいけれど、ひとまず調剤薬局で数年働いてから転職しようかな……」といった選択肢はおすすめできません。万全の就活対策をして、新卒採用を勝ち取りましょう。
一方で、中小の民間病院などは、比較的合格しやすいと言われています。
また、薬剤師の地域偏在の影響により、都市部の病院では応募が殺到して難易度が高くなるケースも見られます。どうしても就職したいグループ病院などがある場合には、他県での採用も視野に入れることをおすすめします。
企業への就職は他学部もライバルのため事前の対策は入念に
大手の製薬企業や外資系企業などは、高倍率で採用が難しい状態です。
企業によっては、在籍大学によって足切りをしているケースもあると言います。
過去に内定を出した学生が高確率で国家試験に落ちてしまったケースなどでは、内定後の採用取り消しは企業にとってデメリットが大きいため、足切りの対象大学にされるリスクがあるようです。
大学名で選考対象から外れてしまう場合には、残念ながら努力のしようがありません。複数の企業を視野に入れて、就職活動を進めましょう。
また、企業への就職活動は「ただ薬剤師資格を持っているというだけ」という状態だと失敗しやすいです。他学部の学生と同様に、自分の長所やアピールポイントをしっかりと把握して就職活動に臨むことが欠かせません。
就活が成功する人の特徴5選
ここまでお伝えしたように、主に調剤薬局・ドラッグストアでは、新卒薬剤師が落ちるケースは少なく、とくに地方エリアでは難易度が低めの状態です。
とはいえ、近年はコロナ禍による患者の受診控えや薬剤師の飽和傾向などもあり、油断していると面接で落とされる危険があります。
内定を勝ち取るコツは、次の5つのポイントをしっかりと押さえること。
面接時にこれらのことが出来ていないと「大幅なマイナス印象」につながりかねません。
いずれも難しいことではありませんから、安心して準備していきましょう。
面接準備をしっかりと行っている
当然ではありますが、相手企業のホームページなどを見て理解し、面接練習をするといった基礎準備が不可欠です。
面接でよく聞かれる質問については、事前に回答を準備しておきましょう。
<面接時に想定される質問>
- 自己紹介
- あなたの長所・短所
- 卒業研究の内容
- なぜ薬剤師になろうと思ったか
- なぜこの業種(調剤薬局、病院、製薬企業など)を選んだのか
- この会社を志望する理由
- この会社に入社したら、どんな働き方をしたいか
- 他にどんな企業を受けているか
- 残業、転勤などへの考え方は?
- 5年後、10年後のキャリアプランは?
学校の就職ガイダンスや面接対策も、積極的に利用することをおすすめします。
服装に清潔感がある
社会人であり、なおかつ医療従事者でもある薬剤師にとって、清潔感のある身なりは必要不可欠です。
面接時には以下のポイントに気をつけてください。
<面接時の服装・髪型の注意点>
- 基本的にリクルートスーツを着用する(会社から指示がある場合は従う)
- スーツのサイズが合っている、汚れていない
- スーツやワイシャツにしわが寄っていない
- 髪型を整え、長髪の女性は結んで顔が出るようにする
- 爪をきちんと切る
- 体臭・香水などの臭いがしないようにする
服装のマナーを通して、その人の人間性や常識力に問題が無いかをチェックされるため注意しましょう。
「私服でお越しください」と案内されている場合には、清潔感のあるオフィスカジュアルを意識すると好印象につながりやすいです。
言葉遣い・態度に問題がない
こちらも基本になりますが、言葉遣いが荒かったり間違えていたり、態度が悪かったりすると印象が悪くなるので不採用につながりやすいです。
薬剤師は患者や他の医療スタッフとのコミュニケーションが欠かせない職業であるため、基本的な社会人マナーに問題が無いことが求められます。
<面接時の基本の言葉遣い>
- 自分のことを「私(わたし・わたくし)」と言う
- はっきりと「です」「ます」で答える
- 相手企業のことを「御社」と言う(メールや書類のときは「貴社」)
- つなぎ言葉「あの」「えっと」は出来るだけ避ける
- ×「了解しました」⇒〇「かしこまりました」
また、こちらも基本中の基本といえるマナーですが、面接当日は以下のことに注意しましょう。
<面接当日の注意点>
- 面接に遅刻しない
- スマホの電源を切っておく
- 面接官の目を見て受け答えする
誰でも出来ている当然のことだからこそ、これらが出来ていないと不採用になりかねないので注意しましょう。
明確な薬剤師ビジョンがあり、相手に伝えられる
「面接時によく聞かれる質問」にも記載しましたが、どのような薬剤師になって、この会社でどう働きたいかを明確に伝えられると、面接で成功しやすいです。
明確なビジョンを持っている薬剤師は、相手企業にとっても魅力的だからです。
必ず相手企業のホームページなどをチェックし、この薬局(あるいは病院など)がどのような理念でどんな業務に力を入れているか理解しておきましょう。そのうえで、自分がどう活躍していきたいかを整理することが大切です。
たとえば、在宅業務に注力している調剤薬局を志望する場合には「在宅で患者さんと家族に寄り添った医療を提供したい」といったビジョンを持つ薬剤師が好まれるでしょう。
会社の方針と自分のビジョンが大きく異なっている場合には、働き始めてからギャップで苦しむことになりかねません。
就職活動の時点で、自分の生き方・働き方に合った会社選びが必要です。
残業・有給などへの質問に配慮する
実際に働く際には残業の長さや有給休暇の取りやすさ、異動の頻度などは重要ですが、これらを面接で真っ先に質問するのはおすすめできません。
なぜなら、自分の都合や待遇ばかりを気にする人は、「薬剤師として働く際にも他者の都合をないがしろにしかねない」と判断される恐れがあるためです。
面接を成功させるためには、聞きづらい条件面の内容を「適切な順番と態度」で質問することが重要です。
面接の最後のほうで質問すると、悪印象につながりにくいのでおすすめです。
コミュ障だと面接に不利?
「自分はコミュ障だから面接で落とされるのではないか……」そんな不安をお持ちの薬学生も多いかもしれません。
他の人との意思疎通が苦手な、いわゆる「コミュ障」。ニュースサイトしらべぇの調査(全国20~60代男女1345名)によると、全体の3人に1人が「自分はコミュ障」だと自覚しているといいます。
しかし、コミュ障だとしても、入念な面接準備でカバーすることが可能です。
なぜなら、調剤薬局や病院での面接は基本的に1度きりであり、その1回を乗り切れば問題ないためです。
調剤薬局の採用は基本的に難易度が低いので、最高の自分を見せようとしなくても、答えるべきことを最低限答えられれば十分とも言えます。
面接対策をして服装などのマナーを整え、相手の目を見て受け答えするなどの上記の5つのポイントを押さえれば、心配しすぎる必要はありません。
また、控えめな性格は裏を返せば「慎重である」と評価することもできます。
自分の弱点を強みにつなげて、働いて経験を積み重ねることで、自信も実力も高めていくことが可能です。
新卒薬剤師こそ転職サイトの利用がおすすめ
実は新卒薬剤師も、転職サイトを利用することができます。
「転職サイトは既卒者向けなのでは?」という印象を持つ方も多いのですが、実は新卒でも応募可能な求人も掲載されているのです。
転職サイトの求人ページで「新卒歓迎」と記載されているものは、新卒でも応募できるのでチェックすることをおすすめします。
転職サイトに登録するメリットは、大きく分けて3つ。
<新卒薬剤師が転職サイトに登録するメリット>
- 担当コンサルタントに、就職について相談できる
- コンサルタントが面接に同行してくれるサイトもある
- 担当コンサルタントから相手企業の情報を収集できる
大学に掲載されている求人情報だけでは、相手企業の雰囲気や忙しさなどの実情を読みとるのは困難です。
コンサルタントから生の情報を得られるのが、転職サイト利用の大きなメリットと言えます。
不明点を質問できるコンサルタントの存在は、初めて就職活動に挑む薬学生にとって心強い味方となりうるでしょう。
また、「どうしても面接が心配……」という薬学生の方は、面接同行サービスのあるサイトを利用するとコンサルタントが同行してくれるので安心しやすいのではないでしょうか。
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まとめ
- 新卒薬剤師の薬局への就職活動は滅多に落ちない
- 大手だと人材の質を求められて落とされる場合も……
- 病院の採用難易度は地域・病院ごとに異なるが新卒のほうが有利
- 落とされないためには、基本の面接対策が必要
- 新卒薬剤師も転職サイトを利用できる
以上、新卒薬剤師が面接で落とされないためのポイント解説でした。
「相手企業の特徴や魅力をしっかり把握して、自分の薬剤師像と重ね合わせる」といったポイントは、今後薬剤師として働き続けるためにも不可欠なポイントです。
「就活で落ちないため」を目標にするのではなく、自分の薬剤師人生を歩んでいくための大切なイベントとして、就職活動を進めていきましょう。
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