場合の数と確率を子供が苦手だと感じる理由とは?勉強方法も紹介
教育(高校生)
2022.09.29
目次
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習うタイミングのため
高校1年生の後半、つまり冬から春にかけて数Aを学ぶことになります。
場合の数、確率は繰り返すようですが、発想力が求められていますが、逆に数1は因数分解、二次関数、三角比など数学的な内容が中心です。基本がしっかりとあって、ある程度解き方のパターンがあります。
数1は高校1年生の一学期にやる内容ですから、数学的なパターンに当てはめる内容に慣れた後に、場合の数と確率などの発想力を要する算数的内容をやることになるため、苦手な人はこのギャップが問題になることが多いしょう。
さらに、まだ高校1年生の段階で発想力を求めるのは、よほど優秀な子供でない限り難しいです。そのため、難しい内容にはできるだけ触れずに、基本的なことだけを確認することになります。
ところが、場合の数・確率は入試頻出です。また、数学は実践的な問題の演習量がものを言います。結果的に、高校三年生の模試や受験の際に、この分野への理解や経験の浅さが、場合の数・確率への苦手意識として顕在化しています。
場合分けの複雑さ・面倒さのため
この分野は、そもそも場合の数を数えることが大切です。ところが、これに面倒さを感じる方も多いようです。たしかに、樹形図を丹念に書いていく作業など、ある程度の根気は必要でしょう。
場合の数と確率の問題演習では、いくつかの場合の数を実際に書き並べて、規則性や活用できる法則を探すことが基本です。
そのような試行錯誤の末に、ある観点に基づいて場合分けを行うときがあります。正しい場合分けができれば、すっきりと全体を整理できることが多いようです。
ところで場合分けとは、ある二つの事象が同時に起こらないことを利用したものです。こうした事象を互いに排反であると言います。
場合分けと言う言葉自体に苦手意識がある
場合分けという考え方自体は、様々な分野に普遍的に現れます。代表的な例は、二次関数の最小値・最大値を求める問題などです。
この場合分けは前項の通り、それ自体に手間がかかりますし、そもそも場合分けをすることに解答を見て初めて気づくこともあります。こうしたミスが蓄積した結果、場合分けと聞いただけで「よくわからない」となってしまう方も実際、いらっしゃるようです。
「C」「P」といった記号のため
n個のものからr個を選び出すとき、nCrはその組み合わせ、nPrはその順列を指しています。
この記号自体は便利な記号ですが、使いこなせるか否かは、組み合わせ、順列という用語を理解しているか否かに掛かっているようです。
まず、組み合わせ、順列という語の意味を理解していないと、当然それらを表す記号を活用していくことは難しいでしょう。
数学では、記号自体に囚われないで、語の意味を把握することが大切となります。まず、数学的な意味・定義を押さえましょう。これは全分野で言えることです。
確率で微妙に数え方が変わることがあるため
何を区別するか、区別しないかで数え方は変わります。簡単な例で解説しましょう。
青球3個、赤球2個あるとき、2個選んで青球1個、赤球1個になる確率を求めます。
このとき5個の球をそれぞれ区別しましょう。
・全事象は、5・4=20(通り)
・求めている事象は、3C1・2C1=6(通り)
・したがって求める確率は3/10
球を区別するとは、a、b、c、d、eのようにそれぞれに名前を付けることです。つまり実際に色では、区別していません。
ところが、これが場合の数を求める問題だと、基本的に色によって区別することになります。
青球3個、赤球2個あるとき、2個選び出す場合の数を求めます。すると{青、赤}{青、青}{赤、赤}の3通りです。
このように場合の数と確率では数え方が異なる場合があります。これは事象を同様に確からしくするという確率特有の考え方が背景にあります。
場合の数と確率の問題で意識した方が良いポイント
続いては場合の数と確率の問題を解く上で、特に注意・意識すべき点をピックアップして、ご紹介します。
場合の数、確率に限りませんが、まず、最初のうちは比較的、単純な問題を解いていくことで、結果的に基本的な考え方への理解を深めていくことが大切です。
つまり、基本を読んで、理解するために苦労して行き詰まるより、具体的な題材を通して違う角度から基本を活用することで、理解が深まります。
次に紹介する考え方を通して、場合の数、確率の基本的な勉強方法を紹介します。
- 「同様に確からしい」を理解する
- 丁寧に場合分けをして計算する
- 対称性への理解を深める
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