こども園に通わせるメリット4つ!幼稚園・保育園との違いとは?

2015年度に施行された「子ども・子育て支援新制度」によって誕生した「認定こども園」をご存じでしょうか。保護者の就労状況に関係なく、申し込みができますが、従来の幼稚園や保育園と違うシステムになっています。「認定こども園」について詳しく知りましょう。

こども園に通わせるメリット4つ!幼稚園・保育園との違いとは?

認定こども園とはどんな施設?

認定こども園という言葉をご存じでしょうか。

認定こども園とは、内閣府の子ども・子育て支援新制度によって開設された、幼稚園と保育園の両方の良さを併せ持っている施設です。認定基準を満たす施設は、都道府県等から認定を受けることができます。

幼稚園と保育園の両方の機能があるということで、0~5歳の幼児が対象になる、こどものための施設と言えます。

幼稚園・保育園との違い

まず、幼稚園と保育園の違いについて、改めて確認しておきましょう。

幼稚園は文部科学省の管轄で、小学校以降の教育のため、幼児期に基礎となる教育を行う施設であり、対象年齢は3~5歳です。そして、保育園は厚生労働省の管轄で、仕事などの諸事情により家庭で保育できない保護者に代わって保育する施設で、対象年齢は0~5歳です。

幼稚園と保育園の大きな違いは、管轄官庁と、施設の目的といえます。

こども園の種類4つ

2015年度に施行された「子ども・子育て支援新制度」によって、待機児童の解消や、子育ての施設の確保などのために、認定こども園制度が改善されました。そして、認定こども園法にもとづいて、4種類の認定こども園が運営されています。

こども園には大きく4種類あり、それぞれに特徴があります。ここでは、こども園の4つの種類について具体的にご紹介します。

1:保育園型

保育園型は、新しく開設されたものではなく、もともと「認可保育所」として運営されていた施設です。

幼稚園としての機能を新たに追加したことで、こども園として認定されました。保育を必要としない3歳以上のこどもを受け入れ、学校教育法に基づいた保育を行い、法的には児童福祉施設の種類になります。

原則として、1日11時間の開園と土曜日も開園することが定められています。

2:幼稚園型

幼稚園型も、新しく開設されたものではなく、もともと幼稚園であった施設が保育園的な機能をプラスしたもので、法的には学校の種類になります。

満3歳未満のこどもを担当する職員は保育士資格を、満3歳以上のこどもを担当する職員は幼稚園教諭と保育士の両方の資格を持っていることが望ましいという条件があります。設置は、国や自治体、学校法人が主体で、開園時間もそれぞれ異なります。

3:地方裁量型

地方裁量型とは、認定された幼稚園・保育園がなかった地域で、もともと無認可の幼稚園・保育園が、新たに認定こども園となり、幼稚園と保育園の両方の機能が追加されものです。

認定の基準は、各都道府県の条例などにより異なり、開園時間や食事の提供に関しても、それぞれ異なります。職員の資格については、先に紹介した幼稚園型と同じ基準です。

4:幼保連携型

幼保連携型は、一つの施設の中に、幼稚園、保育園の両方の機能がある施設で、法的には、学校および児童福祉施設という種類です。

設置は、国、自治体、学校法人、社会福祉法人が主体となることが原則とされています。職員は保育士と幼稚園教諭の両方の資格を持つ必要があり、開園時間は一日11時間開園することと、土曜日も開園することが原則です。

認定こども園が開始された背景4つ

認定こども園が開設された経緯については、時代背景が関係しますが、大きなテーマは、「少子化」と「共働き家庭の増加」と考えられます。

具体的には、少子化の影響で、幼稚園の廃園が増加したこと、共働き家庭が増えたことで、保育園に入園するこどもが増加し、保育園が足りなくなったという状況が挙げられます。

こどものための施設である、幼稚園と保育園のあり方を見直す必要があったといえるでしょう。

1:既存施設の有効活用

認定こども園のために、新たに土地を確保したり、建設したりすることなく、もともとあった既存施設を有効利用できたことは、メリットといえるでしょう。

保育園型、幼稚園型、幼保連携型は、もともとあった施設内に、新しい機能にプラスして、対応できる児童の年齢幅を広げたものです。地方裁量型は、もともとあった無認可施設を継続して使用する場合と、新設の両方が考えられます。

2:効率的な運営を行うため

保育園は厚生労働省の管轄で、職員は保育士の資格が必要であり、幼稚園は文部科学法の管轄で、職員は幼稚園教諭の資格が必要、という違いがあります。

2種類の違う官庁が定めた、規定や条件などに沿って、保育園と幼稚園の両方の機能を果たす施設を運営することは、非常に難しいでしょう。

保育園、幼稚園の両方の機能をもつ施設を、効率的に運営するために、認定こども園が誕生したと考えられます。

3:待機児童問題の解消

ワーキングマザーが増えたことは、待機児童問題の理由の一つでした。

従来の保育園の児童受け入れは、保護者の就労に関する条件があります。さらに、保育園の申し込みに対する点数の算定方式も、自治体によって違います。一方、こども園は、入園に関する優先順位の基準がありますが、保護者の就労に関係なく入園することができます。

こども園の入園のハードルが低くなることで、待機児童問題の解消の希望がもてるでしょう。

4:こどもの集団活動や異年齢交流の機会を増やすため

従来の幼稚園は、児童の対象年齢が3~5歳ですが、認定こども園の対象年齢は0~5歳と幅が広いため、年齢の幅広いこどもが集まる場所になります。

つまり、こども園の中に、小さなこども社会が存在するようなものでしょう。年上、年下のこども達お互いが影響や刺激を受けることは、異年齢交流、こどもの集団活動の機会が増える可能性があるといえます。

こども園に通わせるメリット4つ

こどもを預けられる施設として、保育園、幼稚園、認定こども園の3つの選択肢があるといえるでしょう。こどもの年齢によりますが、どの施設を選ぶかは、それぞれの施設のメリット、デメリットなどに着目することをおすすめします。

ここでは、認定こども園に通わせるメリット4つを詳しく取り上げます。

1:保護者の労働環境にとらわれず利用できる

認可保育園は、仕事や病気などの事情があって家庭で保育できない場合に、家庭に代わって保育する場と考えられているので、入園条件に保護者の労働環境が影響してしまいます。

対して認定こども園は、保護者が就労しているか否かは条件ではなく、保護者の労働環境が変わっても影響がありません。ただし、保護者が就労している場合に優先される項目もあるので、事前に確認しましょう。

2:預かり時間が長い

認定こども園の特徴は、預かり時間が長いという点でしょう。

利用可能な保育時間は、児童の認定区分によって異なりますが、最短で8時間、最長11時間なので、共働きの家庭にはメリットと考えられます。児童の認定区分の詳しい内容は、この後にご紹介しますので、ご参考になさってください。

3:性格や発達にあわせた幼児教育が受けられる

一般的な幼稚園は、対象年齢が3~5歳の3年間ですので、平均的な幼児教育がしやすい環境といえるでしょう。

一方、認定こども園の対象年齢は0~5歳の5年間です。その中には、成長の発達に幅があり、個々に合った対応が必要な0~3歳が含まれるため、職員の資格や経験の幅の広さが必要です。よって、認定こども園は、性格や発達に合わせた幼児教育を受けやすい環境と考えられます。

4:施設が充実している

認定こども園の特徴の一つに、幼稚園のメリットの「学習面を中心とした指導」と、保育園のメリットの「生活面を中心とした指導」の両方をできるという点が考えられます。この両方を取り入れるには、必要な資格をもった職員、スペース、設備などが必要です。

つまり、認定こども園は、幅広い年齢層に指導をするために、さまざまな点が充実している施設といえます。

認定こども園について知っておくべきこと3つ

認定こども園の入園を検討する前に、いくつか確認するポイントがあります。管轄している内閣府が設定した基準や、実際に利用する場合の費用などについて、知っておく必要があるでしょう。

ここでは、認定こども園について知っておくべきこと3つを取り上げます。

1:認定区分の決まり方を確認しておく

先にご紹介したように、認定こども園の入園申し込みには、保護者が就労しているか否かは関係がありません。

入園の申し込みをする前に、住んでいる市町村から認定を受ける必要があります。この認定のシステムを「認定区分」と呼び、認定区分に応じて、施設の利用手続きを行います。

まず、どの認定区分に該当するのか確認しておきましょう。

1号認定とは

1号認定とは、こどもの年齢が満3歳~5歳で、保護者の就労、妊娠、出産、疾病、障害など、内閣府が定めた「保育に必要な事項」に該当しない区分です。

1号認定では、保育は受けず、教育標準時間が基本的に4時間とされています。状況により、延長保育や一時預かりを利用することも可能です。

2号認定とは

2号認定とは、こどもの年齢が3歳~5歳で、保護者の就労、妊娠、出産、疾病、障害などの「保育に必要な事由」に該当する区分です。

2号認定では、保育を受けることができ、保育標準時間(原則11時間以内)か、保育短時間(原則8時間以内)で通園することになります。保護者の不在時間が長く、長時間こどもを預ける必要がある場合などが、該当するでしょう。

3号認定とは

3号認定とは、こどもの年齢が0歳~3歳で、保護者の就労、妊娠、出産、疾病、障害などの保育に必要な事由に該当する場合があてはまります。

3号認定では、2号認定と同じく、保育を受けることができ、保育標準時間(原則11時間以内)か、保育短時間(原則8時間以内)で通園することになります。乳幼児期など、比較的こどもに手が掛かる時期に支援を受けられることは、精神的なサポートにもなるでしょう。

2:利用できる施設と利用可能な保育時間

保育を受けられるのは、2号と3号認定です。保育時間には、保護者がフルタイムで就労した場合を想定した保育標準時間を11時間以内、保護者がパートタイムなどで就労した場合を想定した、保育短時間を8時間以内とする2種類があります。

1号、2号、3号すべて、認定こども園を利用可能です。1号は幼稚園、2号は保育園、3号は、保育園、地域型保育(保育園より少人数で、0~2歳のこどもを保育する事業)も利用できます。

保育時間 平日保育時間 土曜日
1号認定0時間0時間
2号認定8-11時間8-11時間
3号認定8-11時間8-11時間

3:費用について

こどもを預ける施設を選ぶ際、やはり費用面が気になるという人は多いでしょう。

認定こども園の費用は、世帯収入や家庭の状況などによって、保育料が異なるということが特徴で、従来の保育園や幼稚園と大きく異なる点です。

ここでご紹介する内容を参考に、個々に確認することをおすすめします。

保育費用の基本的な料金形態

認定こども園の保育費用の基本的な料金形態は、先に取り上げた認定区分、1号、2号、3号に沿って、3つに分けられます。それぞれ保育料の上限が決まっている中で、自治体が各家庭の世帯の収入、こどもの年齢によって、保育料を算出します。

国が定めた上限の基準は、1号認定が0円~25,700円、2号認定が0円~101,000円、3号認定が0円~104,000円です。

保育費用
1号認定0-25,700円
2号認定0-101,000円
3号認定0-104,000円

市町村による違いは?

保育料は、自治体によって設定されるため、市町村による違いがあります。

認定子ども園の保育料の上限は、国が定めた基準がありますが、細かい区分や金額などは自治体が決めています。自治体によって予算が異なるので、保育料は市区町村によって違うでしょう。

私立・公立でかかる費用の差

既存の私立、公立幼稚園が、それぞれ保育機能をプラスするなどして条件を満たし、認定こども園となったため、認定こども園にも私立、公立の両方があります。

文部科学省の平成30年度におけるこどもの学習費調査では、幼稚園の費用について、3年間の学費総額を比較すると、私立は公立の約2.4倍となっています。それを参考にすると、認定こども園の場合も、私立と公立では費用の差があると考えられます。

割引制度はある?

自治体によって違いますが、小学校低学年以下の兄弟がいる場合や、第3子の場合は、保育料が割引になる制度があります。

また、2019年10月より幼児教育・保育の無償化制度が導入されていて、3~5歳までの全てのこどもと、0~2歳までの住民税非課税世帯で保育の必要性のあるこどもに関する利用料が無償化になります。

自分にあてはまる割引制度があるか、自治体の窓口に確認することをおすすめします。

こども園の利用手続き方法

認定こども園の利用手続きの手順は、認定区分によって異なります。まずは、自分がどの認定区分になるのかを確認しておきましょう。

例えば、説明会があるもの、面接があるもの、願書、申し込みの時期など、それぞれに違います。ここでは、認定区分1、2、3号の手続きの流れについて、詳しく取り上げます。

1号認定の場合

1号認定は、対象年齢3歳~5歳で、保育は必要としない場合です。認定こども園か、幼稚園を利用できます。

必要な書類
1、入園申込書
2、支給認定申請書

4月入園の場合、願書の提出が9~10月にありますので、入園したい園のスケジュールなどについて、確認を済ませておきましょう。

2号・3号認定の場合

2号認定、3号認定とも、必要な書類、手続きは同じですが、保育が必要な場合の証明書は状況により異なります。認定こども園か、保育園を利用できます。

必要な書類
1、入園申込書
2、支給認定申請書
3、家庭状況届

保育が必要な状況を証明する書類は、勤務証明書、母子健康手帳の写し、復職に関する申立書、収入額を証明する書類などですが、自治体の担当窓口に確認しましょう。

こども園について理解しよう

認定こども園は、2015年度に施行された「子ども・子育て支援新制度」によって誕生しました。0~5歳のこどもが対象の施設で、大きく分けると4種類あり、利用には、認定区分を確認する必要があります。

認定こども園のシステムは、従来の保育園、幼稚園と異なりますので、よく理解することをおすすめします。子育ての支援をするための新しいシステムですので、経済的、精神的な負担が減らせるように、ぜひ活用しましょう。

初回公開日:2021年03月06日

更新日:2021年12月14日

記載されている内容は2021年03月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

RELATED
幼稚園で使う水筒のおすすめ31選!選び方のポイントと注意点もあわせて紹介
幼稚園・保育園
2022年01月05日

幼稚園で使う水筒のおすすめ31選!選び方のポイントと注意点もあわせて紹介

子どもに合った幼稚園の選び方13選|探す前に考えておきたいポイント
幼稚園・保育園
2022年01月05日

子どもに合った幼稚園の選び方13選|探す前に考えておきたいポイント

認定こども園とは?保育園や幼稚園との違いや知っておくべきことについて
幼稚園・保育園
2021年12月14日

認定こども園とは?保育園や幼稚園との違いや知っておくべきことについて

プレ幼稚園とは何をするところ?目的・内容とメリット・デメリット・注意点
幼稚園・保育園
2021年12月14日

プレ幼稚園とは何をするところ?目的・内容とメリット・デメリット・注意点

ベビーカーは何歳まで使う?卒業のタイミングやおすすめグッズも紹介
幼稚園・保育園
2021年12月14日

ベビーカーは何歳まで使う?卒業のタイミングやおすすめグッズも紹介

保育園の連絡帳には何を書くの?使える例文9選やポイントを多数紹介!
幼稚園・保育園
2021年12月14日

保育園の連絡帳には何を書くの?使える例文9選やポイントを多数紹介!

モンテッソーリ教育とシュタイナー教育の特徴|家庭での実践方法も紹介
幼稚園・保育園
2021年12月14日

モンテッソーリ教育とシュタイナー教育の特徴|家庭での実践方法も紹介

レッジョエミリア教育の理念と活動内容とは?|メリットやおすすめ本も紹介
幼稚園・保育園
2021年12月14日

レッジョエミリア教育の理念と活動内容とは?|メリットやおすすめ本も紹介

子供の性格は10個の気質で決まる!それぞれのタイプの特徴と対応法を紹介
幼稚園・保育園
2021年12月14日

子供の性格は10個の気質で決まる!それぞれのタイプの特徴と対応法を紹介

就学時検診の知能検査ってなに?知能検査の種類2つと当日の持ち物4つ
幼稚園・保育園
2021年12月14日

就学時検診の知能検査ってなに?知能検査の種類2つと当日の持ち物4つ