オリジナルのパラパラ漫画を作ってみよう!初めてでもできる作り方を紹介

今や、日本の文化ともなった漫画・アニメですが、世界においても反響を巻き起こしています。しかし、誰でもすぐに漫画を上手に描くのは難しいところですよね。

アニメや動画の基は、実は誰にでも手軽に作れる「パラパラ漫画」なのです。パラパラ漫画に描く1枚1枚の絵がつながったものが、動画のフイルムになり、それを素早く順番に見せることで、動いているように見えるようになったものが動画になるのです。

今回は、その誰にでもすぐに作ることができる「パラパラ漫画」を、子供と一緒に、材料や作り方にも工夫しながら、自由な発想で楽しく作っていく方法を紹介します。

記事を読んで子供と一緒に作ることで、大人になってから改めて作る楽しさを実感し、子供が一生懸命に作る姿を間近で体感できるでしょう。

ぜいたくな時間を過ごせるので、今こそ作ってみましょう。

▼この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます。

小学生の子どもと作るロボット工作

パラパラ漫画を作るのに必要なもの・環境・準備

DSC_0219

  • 多目的カード(今回は100均で購入した無地のインクジェット用紙)※ケント紙などを切って作成する場合はカッターとカッターマットも使用
  • 定規
  • ホチキス
  • ビニルテープ
DSC_0213
DSC_0218
  • 丸いわりばし1セット
  • 輪ゴム2本
  • トイレットペーパーの芯
  • 折り紙
  • のり、はさみ
  • A4コピー用紙
  • カッターとカッターマット
  • マスキングテープ
DSC_0215
  • えんぴつ・消しゴム
  • カラーペン(黒も含む)
  • 色えんぴつ
  • 色・形シール
  • 1コマの1枚に対し、1/4くらいの大きさのスタンプ(代用:底が〇や□のもの)
  • スタンプ台(代用:絵の具など)
  • ティッシュ・おしりふき・キッチンペーパー(スタンプにしたもののインクをふきとるため)

まず、本型のパラパラ漫画を作る準備をするにあたって、パラパラ漫画の市販のものをモデルに大きさを決めました。ケント紙で作成する予定でしたが、100均で多目的用カードというのがタテ5.5㎝✕ヨコ9.1㎝、200枚入りで販売されていたため、今回はこちらを使用しました。

デザインが描けてから、壊れにくいように小さい束をホチキスでとめ、その束をさらにビニルテープでまとめて作るようにするためそれぞれの材料を準備します。

次に、クルクル型のパラパラ漫画を作る準備をします。用意もしやすく回した時の感覚をなめらかにして調整や改良がしやすいトイレットペーパーの芯を使用して、わりばしで固定しました。

最後に、漫画自体を描くための準備において、身近なものでスタンプを用意することを考え、使用済みの乳酸菌飲料の容器の口を使用してみました。ポンポン押せるのでかなりの時短になります。

他にもシールを用意しましたが、小さいものよりは大きなものを準備して、顔やボールなどに見立てて使用した方がうまく使いこなせます。また、下地が白の場合は、淡い色よりも濃い色のものの方が、瞬間的なパラパラには目に飛び込みやすく最適でしょう。

パラパラ漫画を作る方法・手順

DSC_0213
DSC_0220
DSC_0212
DSC_0225
  • 名刺作成等用の多目的カードを準備。自分で作成する場合、タテ5㎝✕ヨコ10㎝くらいの長方形に切って、30~40枚くらい用意する
  • 番号を左上にふって、右端から6㎝のところでタテに線を入れ、順番にデザインが少しずつ変わるように、右端からタテ線まで(左残りは見えないため空白)描いていく※6枚位ずつ並べて描いていくとやりやすい
  • 2で漫画ができたら、上から順番に1番上のページが左端に出るように階段のように少しずらし広げて重ね、ホチキスでちゃんととまる枚数毎(10ページくらい)に左端でとめる
  • 3でとめたものをさらに左端で束毎に段をずらすように(最終ページが1番右端にくるように)重ね、ビニルテープで束ねる※束ねる時、1番前のページのデザインが見えなくならないように調整する
  • とめたところを左手で持って、パラパラしてできあがり
DSC_0219
  • トイレットペーパーの芯に好きな折り紙を巻いて貼る
  • A4コピー用紙を36等分したものに、仕上がった漫画を1からマスキングテープで、トイレットペーパーの芯の中央に上部だけ1枚ずつずらしながら貼っていく
  • 全てのコマが貼れたら、番号1番の用紙を固定するように左右へ上下交互にしたわりばしで挟んで、わりばしの両端を輪ゴムで固定する(目安:片方4~5巻きくらい)
  • 両手のひらの中央に、わりばしの両端を挟み込むように固定させながら、指でトイレットペーパーの芯を奥方向に回転させ、わりばしが固すぎないかゆるすぎないかを調整して、回してちゃんとパラパラすればできあがり
DSC_0214
DSC_0215
DSC_0216
DSC_0217
DSC_0221
DSC_0222
  • 左上に小さく番号をふる
  • 左から1枚ずつ順番に並べて、少しずつ動きをつけたデザインを描く
  • 装飾があれば、できるだけ同じ場所に、スタンプを押していくか、シールを貼っていく
  • 被写体がシールやスタンプの場合は少しずつ動きがでるようにデザインする
  • 顔の表情などがあれば描いていく
  • 色塗りなどをして仕上げる
  • 左上にふった番号順に下から重ねて10枚毎くらいに1クリップ(洗濯ばさみ)などで固定する

パラパラ漫画はご存じの通り、教科書やノートの右上か下のハジの方に1ページずつ描いて作っていくのが主流でした。それをうけ、今回はできるだけパラパラしやすい素材を身近に手に入るもので選んでいます。

また色をつけるなどの装飾効果で、さらに躍動感なども楽しめるので、準備も比較的手軽な色えんぴつとカラーペンを主に使います。

デザインには、前後で装飾効果や被写体の形をできるだけ変わらないようにするため、スタンプや形シールも使用しました。スタンプは、文具や身の回りにある小物などを使うと、手軽に楽しくできるでしょう。

今回は、従来のパラパラ指でめくる本型のものと、クルクル回して繰り返しパラパラできるものを作成していきます。

パラパラ漫画を作ってからわかること(解説)

DSC_0233

本型のものについては、少しずつ動かすような絵を根気よく描くのが、パラパラ漫画としてうまくできあがる秘訣だとわかりました。

大きいサイズであるほど、どうしても漫画の内容を深く考えて細かく描いてしまいがちですが、実は周りの風景は描かず、被写体を単純にして、段々大きさを変えていき、少しずつ位置をずらして描く方が、より動きがある物に仕上がります。

クルクル型のものについては、36枚が多い場合、30枚に減らしても問題はありません。本型のもの同様、被写体や周りの風景などを細かく描くよりは、単純でだんだん変化する、わかりやすいデザインにすることがポイントになります。

時間をかけて真面目に描くよりは、単純で同じようなデザインを気楽に少しずつずらして描いた方が、動きがあっておもしろいものができ上がります。

これらを作ってみて、改めてアニメ製作の世界は気の遠くなるような作業の積み重ねで成り立っているとわかりました。仕事と趣味の違いを改めて認識できるよい機会になりました。

まとめ方

DSC_0251

最初に作った本型のパラパラ漫画の改良点をさらに考えてみたところ、少し斜めにずらしてとめる方がパラパラしやすいことがわかったので、今回はそちらの作り方を載せました。微調整でさらに改良を追求していくのがよいでしょう。

クルクル型のものについては、わりばしで挟む際、左右のわりばしを、上下を交互にした方が比較的なめらかな動きになります。またわりばしの両端の固定には、輪ゴムを使用することで、固定度合いの最終調整がしやすくなりました。

デザインについては、細かくすればするほど時間がかかります。時短には、シールやスタンプ(今回は乳酸菌飲料の使用済み容器の口部分を使用)の使用がオススメです。

今回は意外にも、単純に描けたクルクル型のパラパラ漫画の方が、本型の1/4の時間で、動きのあるものに仕上がりました。

お時間のある休日に、是非子供と一緒に工作する時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。新しい素材や改良点が思いついて、思っている以上にパラパラ漫画の奥深さを味わえる有意義な一時が過ごせるでしょう。