液体が何性なのかを家で調べてみよう!リトマス紙を用いた実験方法について解説

コロナ禍で、遠出もできず、おうちにお子さまがいるご家族にとって、お休みのたび
「つまらない…」「なんか楽しいことないかな~」「面白いことないかな…」
など嘆いてくるお子さまにお困りの保護者さまもいらっしゃるでしょう。

小学生のときに誰もが理科室で体験した、液体と「リトマス紙」を使って、色が変わるまで妙にワクワクした、あの懐かしい実験で、今こそ家の中にある液体をお子さまと一緒に調べてみるのはいかがでしょうか。

この実験で、学校で学んだ液体の他に、現代に新しく存在する液体や、家の中でいつも何気なく見たり使ったりしている液体に改めて興味深く注目して、何性なのか知ることができたら、ちょっとした話題や知識にもなります。

何より実験を通して、親子で同じ目線に立ち、お互いに心から楽しく賢く充実した休日を過ごすことが期待できますので、ぜひ一緒に取り組んでみてください。

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液体が何性か調べてみよう

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今回は理科室をとび出して、「リトマス紙」を試薬として使い、家の中にあるいろいろな液体が酸性・中性・アルカリ性のどれなのかを調べてみましょう。

実験に使用する液体は、一般家庭で使用しているもので構いません。油であれば植物性と動物性、同じ糖分でも自然から抽出したものか人が作り出したものか、などを比較するために2種類ずつ用意しました。

実験に必要なもの・環境・準備

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【準備するもの】(写真参照)
・リトマス紙の赤と青
※今回はAmazonで購入
・ピンセット
・ようじ(通常の実験で使用するガラス棒の代用として)
※1液体につき1本使い切り
・調べる液体名(赤・青マーカーで1種類の液体につき2枚おけるように)を記入した白い紙
※今回はA4コピー用紙を2枚使用
・きれいにした透明のクリアホルダー
※液体名を記入した白い紙をはさんで、その上に液体を浸したリトマス紙をおきます
・以下、表の番号1~14の調べる液体

【あると便利なもの】(写真参照)
・ビニール手袋
※リトマス紙に手の汗が染みることや、クリアホルダーを汚すのを防止する
・未使用のスポイト
※水そうの水を吸って、直接リトマス紙にかけることができる
・ウェットシート(今回は、実験に使用している「おしりふき」をそれにも利用しました。)
※水道代わりに、実験結果をおいたクリアホルダーを拭くことができる
・キッチンペーパー
※ウェットシートで拭いた後など、ぬれたものを拭くことができる

番号 調べる液体 特ちょう(ニオイ、質感など)
1 消臭スプレー(除菌もできるもの) 無香料、透明
2 除菌スプレー(アルコール) ツンとしたアルコール臭、透明
3 あかちゃんのおしりふき ウェットシート
4 トイレクリーナー(エタノール) ウェットシート
5 ベビー泡ソープ(日本製) 無香料、液状はとろみ感がある
6 ボディーソープ(アメリカ製) ピンクグレープの香り・とろみ感がある
7 オリゴ糖(原材料:※イソマルト) 国内製造、ベットリ感がある
8 はちみつ(アルゼンチン産) 自然から抽出、ベットリ感がある
9 オリーブ油(イタリア産) そのままでとろみ感がある
10 バター(国内製造) レンジで液状にとかしたもの
11 コンタクト洗浄液 無香料
12 すいそうの水(グッピーがいる) 水草の入った水そのもの
13 せんたくのり 白だく色、とろみ感がある
14 炭酸飲料(レモン炭酸ジュース) 甘いレモンの香り、透明

実験の方法・手順

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【実験の手順】
1.手をよく洗って拭いて乾かす(リトマス紙はできるだけピンセットで触る)

2.リストの液体3・4(ウェットシート)以外の液体を順番で、それぞれようじですくいあげる。

3.リトマス紙の赤・青それぞれの先端に浸すようにのせて、なでるようになじませる。

4.それぞれのリトマス紙が半分くらい浸ったのを確認したら、あらかじめ液体名等を記入して用意した紙をはさんだクリアホルダーの上にならべ、結果を記録する。※1参照

5.ウェットシート(リスト液体番号の3、4)に関しては、直接シート状にリトマス紙の赤と青それぞれをおいて、押し当てるようにようじを転がして、手順3・4をおこなう。

注意:液体をようじにすくい取るとき、こぼさないように気をつけてください。
スプレーは噴霧(ふんむ)せず、フタをとったストローの先をたらしてみるといいです。
その他、それぞれの液体の注意書きに従ってください。

【結果の記録方法】
青が赤に変わる →酸性
赤が青に変わる→アルカリ性
どちらも色が変わらない→中性

※1変化が微妙な可能性を考えて、念のため、色がどのくらい変わったのか、リトマス紙を浸してならべた直後にカメラ撮影で記録する。

実験からわかること

以上の実験より特に、比較してみたものについては、意外で期待以上の反応がみられました。いつも使用している家の中のもので判ったことが、学びになります。

消臭スプレーには除菌作用もあり、除菌スプレーはアルコールで、どちらも除菌作用を持ち合わせていますが、消臭スプレーは若干アルカリ性を示すのに対して、アルコール除菌はしっかり酸性を示していました。

除菌作用として使っているものが、酸性とアルカリ性に分かれたのか、あるいは消臭する作用のものがアルカリ性であるものが多かったのかは興味深い結果です。

赤ちゃんのおしりふきは、赤・青両方とも色がまったく変わらず中性でしたが、それに対するトイレクリーナーはアルコール除菌と表示されていて、先ほどのスプレータイプのものが酸性だったことより、その類はそうであるのか、酸性の反応でした。

炭酸は、「酸」が名前に入っている通り期待を裏切らず、青いリトマス紙はみごと赤に反応、そしてコンタクト洗浄液もイメージ通りに酸性よりの反応があったように見受けました。まだこれらの実験をしたことがない息子にとっては、初めての体験で大興奮でした。

また、弱酸性と表示のあったベビーソープは、表示通り酸性の結果が出たのに対し、両方とも顔と体への使用可能なソープ類でありながら、アメリカ製のボディーソープは、意外にもアルカリ性という結果になり、どんなものが影響しているのか調べがいがありました。

「オリーブ油」と「バター」、「オリゴ糖」と「はちみつ」など「水溶液」ではなかったものについては、リトマス紙がそもそも「水溶液」を調べるものであったためか、結果は出せずじまいでした。

その他、残った液体の反応はうっすらと微妙でしたが「コンタクト洗浄液」はやや酸性でした。

また、グッピーが泳ぐ「水そうの水」はややアルカリ性で、スライムづくりでの材料として息子が使う「せんたくのり」はうすく酸性を示しているように見えました。

親子一緒にこのような実験を通して、結果に心から感動して楽しめる瞬間は、かけがえのないふれあいタイムになり、有意義な休日を過ごすことが望めるでしょう。いろいろな液体に興味を持って、こちらの実験でそのひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

※実験は安全性に十分配慮して行ってください。実験結果が記事と異なる場合でも弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。
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