私立薬学部の大学別受験科目一覧と傾向

私立薬学部の受験科目
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「私立薬学部の受験科目は?」
「苦手科目を避けて受験できる?」

私立の薬学部は、6年制であれば薬剤師の資格が取得できるため、医療系学部の中でも人気です。

ただ、いざ受験を考えるとどんな受験科目があるのか気になりますよね。

結論からいうと、英語 + 数学(ⅠA・ⅡB )+ 化学(化学基礎)の3教科を受験科目として採用している場合が多いです。

ただ、大学によって受験科目がそれぞれ異なります。

そこで今回は、私立薬学部の受験科目や出題傾向について解説していきましょう。

この記事でわかることは以下の通りです。

この記事でわかること

  • 私立大学薬学部の受験科目
  • 私立薬学部の出題傾向
  • 国立大学薬学部との違い
  • 特徴的な私立薬学部の受験科目
  • 私立薬学部を受験する際の注意点
目次

私立大学薬学部の受験科目

私立薬学部の受験科目

私立大学薬学部の受験科目は、基本的にどのような科目になるのでしょうか?

また、出題の傾向も気になりますよね。

この項目では、私立薬学部の主な受験科目と出題傾向について解説していきましょう。

多くの薬学部が3教科3科目を採用

私立大学薬学部では、ほとんどの大学で英語 + 数学(ⅠA・ⅡB )+ 化学(化学基礎)を受験科目として採用しています。

特に薬学部の場合は、化学に重点が置かれており傾斜配点方式を採用している大学もあるようです。

傾斜配点方式とは、各教科均等に100点満点ではなく特定の教科だけ150点満点にするなどの形式です。

薬学部の場合は、入学後も化学重視で勉強が進んでいきます。

そのため、受験科目で化学が必須という薬学部が大半なのです。

ただ、大学によっては受験科目に化学がない薬学部もあります。

しかし、化学を受験せずに合格した場合でも入学後は化学の勉強は、重点的に行われます。

そのため、受験科目に関わらず化学は必ず勉強しておきましょう。

出題の傾向

私立薬学部の出題傾向は、大学によってさまざまですが各教科ごとの特徴を解説していきましょう。

まず英語は、長文を読み解く問題が多く出題される傾向にあります。

また、内容も医療に関するものが多いので、医療系の単語を暗記する必要があるでしょう。

数学では、ⅠA・ⅡBが出題範囲となり、Ⅲ・Cは出題範囲外になっている場合が多いです。

そのため、数学はⅠA・ⅡBを中心に勉強する必要があります。

また、化学では無機・有機・理論化学が大半でマーク形式の他に記述設問もあります。

このように、私立大学の出題傾向を把握しておくことが合格への近道となります。

国立薬学部との違い

私立薬学部は、国立薬学部の受験科目よりも少ない傾向にあります。

私立薬学部の受験科目は、先ほども解説した通り英語・数学・化学の3教科3科目です。

一方、国立の受験科目は英語・数学・化学・国語・社会の5教科7科目がほとんどで国立の薬学部を目指すのであれば、早いうちから対策が必要です。

また、国立大学は共通テストと二次試験、2つの試験で合否を判定します。

私立薬学部は、共通テストを利用しない場合もあるので、各大学ごとに入試のシステムを調べておくことが大切です。

各私立大学の受験科目一覧

各私立薬学部の受験科目

次に、各私立大学の薬学部の受験科目を見ていきましょう。

大学名 受験科目 受験倍率 偏差値
慶應義塾大学 英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B)+ 理科(化学基礎・化学) 3.5倍 62.5
東京理科大学 英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・・A・B)+ 理科(化学基礎・化学) 2.9倍 60.0
明治薬科大学 英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B)+ 理科(化学基礎・化学) 3.3倍 52.5
東京薬科大学 英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B)+ 理科(化学基礎・化学) 3.5倍 55.0
帝京大学 英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A)+ 理科(化学基礎・化学) 3.5倍 42.5
北里大学 英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B)+ 理科(化学基礎・化学) 2.7倍 57.5
星薬科大学 英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B)+ 理科(化学基礎・化学) 3.0倍 55.0
日本大学 英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B)+ 理科(化学基礎・化学) 2.6倍 57.0
立命館大学 英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B)+ 理科
(物理基礎・物理または化学基礎・化学または生物基礎・生物)
2.0倍 56.2
安田女子大学 英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A)+ 理科(化学基礎・化学) 2.6倍 47.5

参考:各大学の入試概要、偏差値・倍率は「パスナビ」を参考に作成

ほとんどの私立薬学部では、英語・数学・理科(化学)の3教科という組み合わせの受験科目になっています。

また、理科の中でも化学を中心に出題範囲としている大学が多いです。

立命館大学のように生物や物理を選択できる大学も稀にあるようですが、入学後も化学は必須になるでしょう。

数学の出題範囲は、ほとんどが数学Ⅰ・Ⅱ・A・Bで、と東京理科大学のように数学 IIIまである大学もあります。

また、帝京大学や安田女子大学は数学Bが範囲外です。

このように、大学によって科目や出題範囲は異なります。

私立大学薬学部の特徴的な受験科目と傾向を解説

特徴的な受験科目の大学

私立薬学部の受験科目は、ほとんどが英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B)+ 理科ですが、大学によって異なります。

この項目では、私立薬学部の一般的な受験科目とは少し異なる特徴的な大学を見ていきましょう。

なお、ここでご紹介する受験科目は一般選抜での受験科目です。

共通テストや推薦を利用した受験科目については、大学の公式サイトをご確認ください。

近畿大学

科目 出題範囲 配点
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・ 英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 100
数学①、数学②から1科目選択 ①数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学 A・数学 B(数列、ベクトル)
②数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学 A・数学 B(数列、ベクトル)
100
理科 「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から1科目選択 100

参考:近畿大学 薬学部「試験科目」より

近畿大学の受験科目は、英語・数学・理科の3教科です。

他の大学の受験科目との違いは、数学と理科の出題範囲が選択制である点。

理科は、化学・物理・生物の中から選択できるので、化学が苦手な受験生にとっては狙い目の大学です。

立命館大学

科目 出題範囲 配点
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・ 英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 100
数学 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学 A・数学 B(数列、ベクトル) 100
理科 「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から1科目選択 100

参考:立命館大学「入試情報サイト」より

立命館大学の受験科目は、理科が選択制です。

物理・化学・生物の3教科から選択できるので、近畿大学同様に化学が苦手な受験生に向いています。

帝京大学

科目 出題範囲 配点
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・ 英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 100
数学 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学 A 100
理科 化学基礎・化学 100

参考:帝京大学「薬学部の入試について」より

帝京大学の薬学部の受験科目は、英語・化学・数学の3教科で、他の私立大学と大差はありません。

ただ、帝京大学の一般選抜の場合、学科試験に加えて面接があるのが特徴です。

面接は、5分程度で教員2名に対し受験生1名の面接です。

帝京大学の薬学部を受験する際は、面接があることを把握していきましょう。

安田女子大学

前期A・B・C日程
科目 出題範囲 配点
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ 英語表現Ⅰ 100
数学 数学I. ・数学A(場合の数と確率・図形の性質)・数学.II 100
理科 化学基礎・化学 100
後期日程
科目 出題範囲 配点
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ 100
国語 国語総合(古文・漢文を除く) 100
理科 化学基礎・生物基礎 100

参考:安田女子大学「入試日程・制度」より

安田女子大学の受験科目は、前期と後期で異なります。

前期は、英語・化学・数学の3教科に対して後期は英語・国語・理科という非常に珍しい科目で受験できるのが特徴です。

数学が苦手という受験生にとっては、嬉しい科目だといえるでしょう。

横浜薬科大学

科目 出題範囲 配点
理科 化学基礎・化学 100
理科・外国語・数学から1科目選択 理科(生物基礎・生物)、外国語(英語)、数学(I・II・A・B[B:数列、ベクトルの範囲]) 100

参考:横浜薬科大学「入試日程」より

横浜薬科大学の受験科目は、3教科ではなく2教科制です。

理科(化学)が必須で、英語・数学・理科(生物)の中から1科目選択します。

化学は、必須ですが後は自分の得意な教科で受験できるのが特徴です。

日本薬科大学

科目 出題範囲 配点
理科 化学基礎・化学、生物基礎・生物から1科目選択 100
外国語・数学 外国語(コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・英語表現Ⅰ)、数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列・ベクトル)から1科目選択 100

参考:日本薬科大学「入試情報」より

日本薬科大学では、理科の中で化学・生物を選択できます。

また、英語と数学のどちらかを受験科目として選べます。

他の私立大学と比べて、選択科目が幅広いのが特徴です。

九州保健福祉大学

選抜方式 受験科目 得点
前期C方式、後期 化学基礎・化学 100点満点
前期A方式 数学・理科(化学)・外国語から2科目選択 300点満点
前期B方式 【必須】理科(化学基礎・化学)

数学・理科(「物基・物」・「生基・生」)・外国語から1科目選択

200点満点

参考:九州保健福祉大学「入試情報」より

九州保健福祉大学では、1科目型・2科目型・3科目型から受験方式を選択できます。

受験科目は、いずれも化学が必須で残りの科目は、数学・生物・英語から選択できます。

1教科のみの受験で、合否が決まる珍しい大学だといえるでしょう。

私立薬学部を受験する際の注意点

受験科目以外のポイント

私立薬学部を受験する際には、受験科目だけでなく他の特徴にも着目してみましょう。

この項目では、私立薬学部を受験する際の注意点について解説しています。

  • 各薬学部の科目配点を把握する
  • 志望校の学費を把握する
  • 志望校の就職実績をチェックする
  • 志望校の過去問をチェックする
  • 推薦・総合型選抜(AO入試)を検討する

各薬学部の科目配点を把握する

私立薬学部の大半は、3教科3科目型で配点がそれぞれ100点満点です。

しかし、薬学部では化学が重視されていることもあり、化学の配点を高くしている大学もあります。

例えば、慶應義塾大学や明治大学の化学は150点満点です。

このように、自分が受験したい大学の科目配点を把握していきましょう。

志望校の学費を把握する

私立大学の薬学部は、国立の薬学部と比較して多額の学費がかかります。

6年間の総額学費
国立薬学部 私立薬学部
約350万円 約1200万円

国立の薬学部は6年間の学費が約350万円なのに対して、私立薬学部の平均学費は約1200万円です。

国立と比較すると、私立薬学部は約850万円も学費が高くなっています。

私立でも1,000万円台を切る大学は、少ないのが現実です。

私立薬学部を受験する際には、志望大学の学費についても把握しておきましょう。

就職実績をチェック

薬学部に合格するのは、ゴールではなくスタートです。

そして、最終的には就職をして社会に出ていくわけですが、大学によって就職実績は異なります。

病院や薬局に強い薬学部、企業や研究所などの就職先に太いパイプがある薬学部などさまざまなです。

就職実績については、各大学のホームページで公開されていますので、確認してみましょう。

志望校の過去問をチェック

志望校の過去問をチェックすることで、受験科目の出題傾向が掴めます。

過去問は、大学の公式サイトで公開されている場合もあれば、書籍として販売されていることもあります。

また、学部独自の問題集も販売している大学もあるので、志望校の過去問や問題集がないか探してみるのがいいでしょう。

推薦・総合型選抜(AO入試)を検討する

高校で一定の学力を満たしている場合は、一般選抜ではなく推薦入試を検討するのも一つの方法です。

しかし、推薦入試は通学している高校の学校長の推薦が必要になるので、ある程度の成績が必要になります。

一方で、総合型選抜と呼ばれるAO入試では、推薦のように高校側の推薦は必要ありません。

また、AO入試では学力よりも大学の理想像にあった人物像を重要視します。

他にも大学によってさまざまな入試方法がありますので、一般入試以外の選択肢も調べてみるのもいいでしょう。

まとめ:私立薬学部の受験科目は大学によりさまざま

ここまで、私立薬学部の受験科目について解説してきました。

まとめ

  • 私立薬学部の入試科目は大学によって異なる
  • 薬学部の受験科目では化学が重要視されている
  • 受験科目以外にも注意して志望校を選ぶ

私立薬学部の受験科目は、大学の入試方法やシステムによって本当にさまざまです。

ぜひ自分の合った受験方法で、薬学部を目指していただければ幸いです。

 

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