医学部と薬学部の違いって?偏差値・学費・就職先など将来性も含めて解説!

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「薬学部と医学部、どっちを選べばいい?」
「後悔せず進路を選ぶ方法は?」

医療系の学部として代表的なのが「薬学部」と「医学部」です。

なんとなく違いは分かるものの、具体的な偏差値や学費など不透明なことが多い部分もあるでしょう。

進路でどちらの学部に行くのか決めかねている人も、多いのではないでしょうか?

この項目では、薬学部と医学部どちらの学部に進めべきか迷ってるあなたに、偏差値や学費などを比較してまとめています。

また、迷った時の判断基準も解説していますので、ぜひ進路決定の参考になれば幸いです。

 

この記事で分かること

  • 薬学部と医学部の違い
  • どっちが大変なのか?
  • 進路に迷った時の判断基準
  • 薬学部と医学部それぞれに向いている人
目次

医学部と薬学部の違い

医学部と薬学部の違い

医学部と薬学部、にているようで違う2つの学部を以下の観点から比較しまとめています。

  • 学習内容
  • 実務実習
  • 学費
  • 偏差値
  • 卒業後の進路

学習内容

医学部も薬学部も同じ医療系の学部ですが、学習内容が異なります。

医学部では、大きく分けて「基礎医学」「臨床医学」「社会医学」の3つを中心的に勉強していきます。

1、2年次は基礎的な医学の教養や、医師になるための倫理観などをカリキュラムに組んでいる大学が大半です。

また、2年次から3年次にかけては人体の基礎的な構造を勉強する「基礎医学」を学びます。

3年次から4年次は、病気について具体的に勉強する「臨床医学」の講義を受けていきます。

そして、5年次からは本格的な現場での実務実習が始まるのです。

一方で薬学部では、主に「薬学」について徹底的に学びます。

1年次では、高等教育で学んできた数学・化学・物理学を履修していきます。

そして、2年次から3年次にかけては基礎薬学・医療薬学・衛生薬学と段階的に薬学知識を習得。

4年生の冬ごろから、本格的な実務実習が始まります。

実務実習

薬学部と医学部は、どちらも現場で実習する実務実習が課せられます。

医学部は、4年次の終わりごろから6年次のはじめ頃まで、合計72時間の実務実習が行われます。

医学生は、約1年以上も医療現場で実務実習をしているのです。

一方薬学部は、合計22週にわたり病院や薬局で実務実習を行います。

またどちらの実務実習でも、ただ現場で実習をしていればいいわけではありません。

実習から学んだことをレポートにして日々、提出することが求められます。

実務実習をクリアしないと医師・薬剤師には、なれないのです。

学費

薬学部と医学部は、同じ6年制課程です。

しかし、私立大学の薬学部と医学部の学費を比較すると実に約2倍もの差があります。

具体的に私立薬学部・医学部の中でも学費が安いと言われている大学の学費を比較してみましょう。

薬学部 6年間総額学費 医学部 6年間総額学費
奥羽大学 9,400,820円 国際医療福祉大学 18,500,000円
国際医療福祉大学 10,170,000円 順天堂大学 20,800,000円
姫路獨協大学 11,174,700円 日本医科大学 22,000,000円
北海道科学大学 11,341,300円 慶應義塾大学 22,059,600円
神戸薬科大学 11,346,000円 自治医科大学 22,634,480円
京都薬科大学 11,375,000円 東京慈恵会医科大学 22,810,000円
大阪医科薬科大学 11,379,000円 東邦大学 26,297,800円

出典:各大学のHPに掲載されている学費を参考に算出

医学部は一番安い国際医療福祉大学でも、1,850万円もの学費が6年間でかかります。

薬学部で一番安い大学の奥羽大学と比較すると、約910万円もの差があるのです。

ただ、この学費の差は私立だけに限り、国立の薬学部・医学部は全てが一律の金額になります。

国立大学の学費
初年度(入学金含む) 2年次以降 6年間総額学費
817,800円 535,800円 3,496,800円

参考:マイナビ進学より

学費のことを考えると、薬学部・医学部も私立大学よりも国立大学の方がかなり学費は安く抑えられます。

偏差値

薬学部と医学部の偏差値は、大学にもよりますが全体的に見て医学部の方が上です。

区分 薬学部 医学部
国立 57〜73 65〜75
私立 40〜69 62〜72

参考:スタディサプリに掲載されている大学の偏差値を元に作成

上記の表で偏差値を比較してみると、私立も国立も医学部の方が上です。

ただ、国立の最も偏差値の高い医学部と薬学部を比較すると、73と75でそこまで大差はありません。

そのため、国立の大学はそこまで学部による偏差値の差はないといえるでしょう。

つまり国立を目指せる偏差値であれば、薬学部だけでなく医学部も視野に入れることができます。

また、私立の偏差値は薬学部が40から、医学部は62からと学力にかなりの差が見られます。

医学部よりも薬学部の方が偏差値に幅があるので、私立薬学部の難易度は私立医学部よりも低いといえるでしょう。

卒業後の進路

薬学部の卒業生のほとんどは、薬剤師として活躍します。

就職先は、薬局・病院・ドラッグストアなどです。

また、新薬開発の研究員や製薬会社で医薬情報提供者(MR)として企業に就職する人も一定数います。

一方で、医学部の卒業生のほとんどは、研修医として総合病院や大学病院に就職します。

研修医はさまざまな診療科を周り「初期臨床研修」として約2年間、一人前の医師を目指していくのです。

その他、医学部の卒業後の進路としては保健所や厚生労働省、企業の産業医などさまざまな進路があります。

どちらの学部も、卒業後は多岐に渡る選択肢や進路があるといえるでしょう。

医学部と薬学部はどっちが忙しい?

忙しいのはどっち?

医学部と薬学部は、どちらが忙しいのでしょうか?

結論からいうと、どちらも忙しく多忙な日々を送ることは間違いありません。

しかし、忙しさや辛さの種類が異なります。

この項目では、薬学部と医学部の具体的な忙しさの全貌を解説していきましょう。

医学部の忙しさ

結論からいうと医学部の大学生活は、忙しく恐らくどの学部よりも大変でしょう。

しかし、学年によって忙しさは変わってきます。

まず、1年次は一般的に教養科目が多く勉強内容もそこまで難しくはありません。

テストも直前にちゃんと勉強していれば、パスできるレベルのものが多いです。

2年次では、後半あたりになってくると「解剖実習」が本格的に始まります。

大学や学生にもよりますが、夜まで大学に残って実習を行う場合もあるようです。

2年次から3年次にかけてが一番忙しい時期でもあり、進級できない人もちらほら出てきます。

そして、4年次になると実務実習を受けるために必要な「CBT」という試験に向けて猛勉強します。

CBTに合格しないと実務実習を受けることができません。

4年次の後半から5年次には、実務実習とレポート提出の日々が続きます。

毎週のように実習する科が変わるので、新しい環境への適応能力も求められるでしょう。

無事に実習が終わり、6年次になると本格的な国家試験対策と就職活動が待っています。

このように、医学部の6年間はかなり忙しいのです。

ただ、大学や勉強のやり方によっては時間に余裕がある医学生もたくさんいます。

薬学部を選ぶ際には、在学中の学生や卒業生に聞いてみるのがおすすめです。

薬学部の忙しさ

薬学部の忙しさは、医学部と比べてそこまで過酷ではありません。

しかし、薬学部もそれなりの忙しさがあり大変なことには変わりありません。

薬学部の1年次は、大学生活に慣れれば科目的にはそこまで忙しい程ではなく、アルバイトしている学生もいます。

2年次になってくると、科目が増えることに加え実習実験やレポートの提出があります。

3年次になると、専門科目にもなれてきて薬学らしい勉強が本格的に始まります。

勉強内容も難しく、この時点でついていけずに留年する人が多数。

4年次の後半になると、実習前に「薬学共通試験」を受験し晴れて合格となればいよいよ実習です。

5年次では、授業はほとんどなく病院や薬局での実務実習がメインになります。

そして、6年次の春ごろから就職のための面接と、国家試験の勉強に1年間を費やします。

薬学部も医学部同様かなり忙しく、日々勉強の毎日になるでしょう。

医学部も薬学部も学部は違えど、忙しくそれぞれの苦労があるようです。

医学部か薬学部か迷った時の判断基準

迷ったらコレで選ぶ

薬学部と医学部、どちらの学部にするか迷った時、判断基準の参考は以下の5つ

  • 学力
  • やりがい
  • 将来性
  • 給与
  • 適正

学力

まず判断基準となるのが、学力。

医学部と薬学部では、当然医学部の方が偏差値は上です。

ただ、国立・私立によっても偏差値は変わってきます。

例えば、国立の医学部は最低でも偏差値が65ないと合格できない狭き門です。

しかし、私立の医学部は偏差値が62あれば、合格の可能性はあります。

薬学部の場合は国立が57〜、私立が40〜の偏差値と幅広いので入学のハードルは低いといえるでしょう。

やりがい

薬学部と医学部、どちらかを選ぶ上で忘れてはいけないのがやりがい。

どちらの学部も、6年間という長い学生生活を送ります。

当然、長い学生生活の中ではモチベーションが保てずに、挫折してしまうこともあるでしょう。

そんな時に、将来的にやりがいを見出せることで、挫折しても立て直せることができます。

例えば薬学部の場合、将来的に「患者さんを支える薬剤師になりたい」「新薬を開発したい」など具体的にイメージします。

大学生活は、働くための過程でありゴールではありません。

大学卒業後の進路をイメージすることで、どちらの学部を選択すべきかが見えてくるでしょう。

将来性

現在、国内の医師数は2020年時点で33万9623人、薬剤師数31万1289人とどちらも増加傾向にあります。

また近年では、AIやテクノロジーの進化といった技術により調剤ロボットや最新の医療機関の導入により業務量が減少していると言われています。

ただ、テクノロジーの進化で仕事が奪われるだけでなく、業務の効率化や新しい医師や薬剤師としての役割が生まれてくるはずです。

そのため、将来性という点においては薬学部・薬剤師どちらの職種も、需要がなくなるということはないでしょう。

特に、地方の方では現在でも深刻な医師・薬剤師不足に悩んでいる地域も多いので、そういった場所でのニーズは高いです。

給与

給与は、当然ながら医学部を選んだ方が高いです。

医師と薬剤師の平均年収を比較してみましょう。

  • 医師・・・年収 1,169万円
  • 薬剤師・・・年収 565.1万円

医師と薬剤師では年収に、2倍近い差が出ています。

ただ、先ほども解説した通り医学部は薬学部よりも2倍近い学費がかかるので、費用対効果として考えると大差はないといえるでしょう。

適正

学部を選ぶ基準として、適正も重要な要素になってきます。

自分の性格を分析し、医学部と薬学部どちらが適しているのかを把握しておけば、一つの指標になります。

インターネットで簡単に診断できるサイトもあるので、ぜひ活用してみてください。

「医学部が無理だから薬学部に行く」はアリ?ナシ?

世間では「医学部崩れ」と言われる言葉をよく聞きます。

意味としては、医学部を志望していたけど学力の問題で、医学部以外の医療系学部に通うことになった学生のことを指します。

しかし、このような学生が薬学部に入学しても長くは在学していません。

大抵の場合、医学部に編入していくか途中で脱落していくかの2択です。

薬学部は確かに医学部に比べて、入学のハードルも学力も難易度低めです。

ただ、薬剤師も妥協してなれるほど簡単な職業ではありません。

そのため「医学部無理だから薬学部に行く」という考えだけでは、薬学部を卒業するのは難しいといえるでしょう。

医学部が向いている人

医学部に向いている人

医学部に向いている人は、どのような人なのでしょうか?

この項目では、医学部に向いている人の特徴について解説しています。

医学部に向いている人

  • 一定以上の学力がある人
  • 体力・精神的にタフな人
  • 協調性・リーダーシップがある人

一定以上の学力がある人

医学部は、あらゆる学部の中でも偏差値が高い学部です。

そのため一定以上の学力がないと、入試に合格できません。

また、運良く医学部に入学できたとしても、継続して勉強していかないと卒業までに辿り着けない場合が多いです。

進路の先生と相談しながら、医学部を受験するかどうか決めると良いでしょう。

体力・精神的にタフな人

医学部は学力だけでなく、体力や精神的なタフさも求められます。

特に、実務実習中はオペの見学などで、長い間立ち続ける場合もあります。

また、医師になってからも忙しさは変わらず、研修医時代は長時間労働が当たり前です。

「令和元年 医師の勤務実態調査」によると、週当たりの勤務時間が60時間以上の医者は、男性で41%、女性で28%。

勤務時間が80時間以上の医者も男性で9%、女性で6%もいます。当直明けの日勤で丸1日以上寝ていないということもよくある話です。

そして、医師という職業は「人の命を預かる」というプレッシャーの中働くことになるので、精神面でのタフさも必要になってきます。

協調性・リーダーシップがある人

医療チームの中で、医師というポジションは他の医療従事者に指示を出すという役割を持っています。

そのため、チームをまとめる協調性とリーダーシップが必要です。

また、患者への問診や治療の説明を行うのも医師の仕事。

医師には、高いコミュニケーション能力とチームを引っ張る人間性が求められます。

薬学部が向いている人

薬学部に向いている人

薬学部に向いている人は、どのような人なのでしょうか?

この項目では、薬学部に向いている人の特徴について解説しています。

薬学部に向いている人

  • 細かい作業をコツコツできる人
  • 正確さを追求できる人
  • コミュニケーション能力が高い人

細かい作業をコツコツできる人

薬剤師は、医師から処方された処方箋を確認し、薬を間違いないように患者様にお届けします。

毎日細かい作業の繰り返しであり、それでいて小さなミスが重大な死亡事故に繋がる可能性もあります。

薬学部も医学部同様、ひたすら薬学の知識を勉強し続ける忍耐強さが必要です。

コツコツと落ち着いて、細かい作業ができる人は薬剤師の専門性に向いているといえるでしょう。

正確さを追求できる人

薬学における化学では、正確さが求められます。

特に実験では、正しい数値で進めないとレポートが書けません。

また、少しのミスを見過ごしてしまうと全く違う結果になってしまうこともあるでしょう。

薬学部は、几帳面で正確さを追求できる人が有利になるのです。

コミュニケーション能力が高い人

薬剤師は、病気の知識や薬の説明を分かりやすく伝えるコミュニケーション能力が求められます。

そのため、人に何かを説明するのが好きな人や、人と会話するのが苦にならない人は薬学部に向いています。

また、薬剤師は患者さんが診察後、最後に接するであろう医療従事者です。

患者さんがが不安なことや聞きたいことを聞ける最後のチャンスになるので、傾聴能力も大切なスキルです。

まとめ:自分に合った学部を選択するために

ここまで、薬学部と医学部の違いについて解説してきました。

まとめ

  • 薬学部と医学部は同じ医療系だが学ぶ分野が違う
  • 医学部は薬学部と比較して学費や学力が高い
  • 「医学部無理だから薬学部行く」はおすすめしない
  • 自分の適性を知り、学部選びの参考にする

いずれの学部も多忙で、卒業まで6年課程と長い期間を要する学部です。

しかし、どちらの学部も魅力的で将来性のある学部。

ぜひ、自分に合った学部で後悔のない進路選択をしてください。

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