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アクアビーズを使って分子模型を作ってみよう

 

アクアビーズを使って分子模型を作ってみよう

 

実験手順
  • 以下のリスト1~8の物質に含まれる元素をアクアビーズで見立てて、分子模型を作っていくために、まずは分子式を調べた中身の構造をリストと照合して、元素の数などつじつまが合うか確認する
  • それぞれの元素記号のイメージカラーを決める
  • 以下のリスト順に、分子式や化学式の構造を検索して用紙に写し、その構造で使われている元素を2で決めた色で、アクアビーズのプレートに1の用紙を見ながら、ビーズを分子にするよう並べていく
  • 最後に構造通り並べたら、アクアビーズに水を垂らして時間を置き、分子模型が出来上がったら、それぞれの写した用紙の上に出来上がった模型を置いていく
番号物(物質)分子式(化学式)分子の構造
1二酸化炭素CO2C(炭素)+O(酸素)✕2
2H2OH(水素)✕2+O(酸素)
3アンモニアNH3N(窒素)+H(水素)✕3
4炭酸水H2CO3H2O(水)+CO2(二酸化炭素)※1と2を参照
5メタンCH4C(炭素)+H(水素)✕4
6アルコール(料理酒より)CH3CH2OHC(炭素)+H(水素)✕3+C(炭素)+H(水素)✕2+OH(ヒドロキシ基)
7フッ素(大人用はみがき粉より)F2F(フッ素)✕2
8キシリトール(子ども用はみがき粉より)C5H12O5CH2OH(ヒドロキシメチル基)+(H(水素)+C+OH(ヒドロキシ基))✕3+CH2OH(ヒドロキシメチル基)

以上の対象物リスト番号1~5については学校の理科で習う基礎的な物(物質)について調べています。番号6~8については、親子で興味のある身近なものを取り上げて、特定の商品に入っているものを選出しました。

 

手順2で決めていく、今回使う元素記号のイメージカラーは次の通り、
H(水素)→水色・C(炭素)→みどり・N(ちっ素)→きいろ・
O(酸素)→あか・F(フッ素)→しろの5色で色分けしました。

 

ビーズの数が多い物については、出来上がった分子のパーツごとに紙の上に置いて、後から接続部分に水滴を垂らして付けていくと比較的うまく作ることが出来ます。

 

実験からわかること(解説)

まず1~5までの分子式と模型については割と単純で作りやすいものが多かったのですが、炭酸(水)は水と二酸化炭素の2つの分子からなる化合物だとわかりました。

 

食塩(塩化ナトリウム)や牛乳のカルシウムなども対象にしようと調べたところ、分子にはならないということが発覚したため、実験対象からはずしました。

 

また、食品に使われているもので、いちごジャムのペクチンや乳酸菌飲料に含まれるアセスルファムKという人口甘味料もあり、試みようとしましたが、こちらも分子式が離れた構造であったり、同じものが重なって出来たりなど複雑な構造で、同じく対象外としました。

 

そのため、より簡単な構造のものを求めた結果、元素周期表の原子番号が1~8までの元素記号までの全5種類だったため、カラーも5色だけでどれも作ることが出来ました。

 

今回は、アルコールと歯みがき粉に入っていたものの中で、一部分子式になれないが化学式に表せられるOH(ヒドロキシ基)というものが、アルコールとキシリトールで意外にも共通して含まれていることに偶然気づくことが出来ました。

 

またキシリトールには、OH(ヒドロキシ基)のほかに、CH2OH(ヒドロキシメチル基)と呼ばれる官能基があるということがわかりました。官能基とは、有機化合物の原子団(1つの化学単位を作っている原子の集団)ということです。

まとめ方

以上のような結果を出すために、欠かせないものは「元素周期表」と「分子式(化学式)の構造」です。
そして、分子は元素記号が2つ以上合わさって出来たものだと改めて認識出来ました。

 

それをわかった上で、中学校の理科で習った分子式をまず簡単なものから選択して、どの元素を使うか、何種類の元素があるか、何色のビーズの準備が必要か、その元素は何色のビーズに決めるか、すべての分子式を調べてから作り出すとスムーズにいきます。

 

カラービーズの付属のプレートでは並び方が一段ずつずれているため、穴に並べて作れるところまでのパーツを作り、横や縦の並びが合わない場合は、プレートの裏や用紙に乗せ換えて、出来たパーツを置いてから追加で付けるといいでしょう。

 

また、アルコールやキシリトールなどの官能基を持つ構造のものは、その官能基を先に作ってからつなげていくと、わかりやすく作ることが出来ます。

 

今回の手順は、作りたい分子模型を先に調べて用紙に写し、その元素記号に色もぬっておくことでスムーズに進められます。そのように事前準備をしてから、子供と一緒にアクアビーズを並べて模型を作っていくと、楽しく学ぶことが出来ますので、是非お試しください。

 

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