【中学生】アイス作りの自由研究とは?必要な材料とアイスが固まる原理について解説

「アイスクリームは自分で作れる?」
「おいしいアイスクリームの秘密って何?」
「子どもが興味を持てる自由研究のアイデアをみつけたい」
このようにおいしいアイスクリームの作り方を知って、子どもと一緒に楽しく作ったり、自由研究のテーマにしたりしたいという保護者もいるでしょう。

この記事では、簡単でおいしいアイスクリームの作り方を紹介します。同時にアイスクリームのおいしさの秘密や原理も解説しますので、それらを理解し学びながら調理できるでしょう。

今の時代、おいしいアイスクリームは簡単に手に入ります。しかし、この記事を参考にして、子どもと保護者で協力し、工夫しながらアイスクリームを自分の手で作るのもよいでしょう。そして、身近なもので楽しく科学を学びましょう。

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おいしいアイスクリームをつくる秘密と原理を調べよう

アイスクリームのおいしさには、「空気含有量」が大きなポイントとなります。アイスクリームに含まれた空気の泡が冷たさを伝えにくくするため、-18℃以下で保存されているにもかかわらず、氷のように固まりません。

空気含有量には「オーバーラン」という指標があります。たとえば、50mlのアイスクリームに50mlの空気を混ぜてできたアイスクリーム100mlは、オーバーランが100%です。

ここでは、オーバーランの大きさを意識しながらアイスクリームを作ってみましょう。

実験に必要なもの・環境・準備

  • 卵黄 1個
  • グラニュー糖(砂糖) 30g
  • 牛乳 大さじ3
  • 純乳脂(純生クリーム) 100ml
  • 塩 約300g
  • 氷 約1kg
  • 小容器(キャップ付きのアルミ製容器)
  • 大容器(アルミ製容器が入る容器)

アイスクリームの材料は、卵黄・砂糖・牛乳・純乳脂(純生クリーム)です。また、冷やすために必要な材料は、塩・氷・アルミ製の小容器・小容器が入る大きめの容器などです。

小容器(アルミ製の容器)は、缶コーヒーなどのアルミ缶などが適しています。また、それを入れることができるひと回り大きな容器も用意します。なければ、空の2Lペットボトルをカッターナイフで切り、氷を入れて再びつなげても良いでしょう。

また、チャック付きのビニル袋を氷入りのビニル袋の中に入れ、よく揉んでアイスクリームを作っても良いでしょう。

実験の方法・手順

  • 小容器に卵とグラニュー糖を加えてよく混ぜます。
  • 牛乳を少しずつ加えて混ぜます。
  • 大容器に氷と塩を入れて混ぜます。
  • 大容器に小容器を入れ、生クリームを加えます。
  • 大きな容器ごとよく振り混ぜます。
  • 固まったアイスクリームを器に出します。

卵黄とグラニュー糖をアルミ製の容器に入れ、キャップを閉めて、白っぽくなるまでよく振ります。次に、牛乳を少しずつ加えて、再びよく混ぜます。

大きい容器の中に氷と塩を入れて、なじませましょう。その容器にアルミ製の容器を入れ、生クリームを加えたら、キャップをしてよく振ります(10~20分)。

アイスクリームが固まってきたら、中身を器に出します。この際、できたアイスクリームの容量を量ってみましょう。すると、計算により空気含有量が得られます。

実験からわかること

市販のアイスクリームはオーバーランが60%以上の商品が多く、低いもので10%ほどです。商品によって大きく異なり、口当たりや口どけもさまざまです。

オーバーランが高い(空気含有量が多い)アイスクリームは、ふんわりとした軽い口どけでしょう。空気が多いため甘みや冷たさが感じにくく、風味が弱くなります。

一方、オーバーランが低い(空気含有量が少ない)アイスクリームは、風味が強く濃厚な味わいを感じるでしょう。

今回の実験で作ったアイスクリームのオーバーランは、約40%でした。口当たりは軽く、あっさりとした味わいでありながら、ミルクの風味が強く感じられるアイスクリームでした。何度か試してみて、自分好みのアイスクリームを作ってみましょう。

また、冷凍庫に入れなくても塩と氷でアイスクリームが凍る原理も考えてみましょう。氷水に塩を入れることで凝固点を下回っても凍らない現象を「凝固点降下」と呼びます。塩を加えた氷水の温度を測り、その温度を確認してみましょう。

※実験は安全性に十分配慮して行ってください。実験結果が記事と異なる場合でも弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。
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