国公立大学入試の流れとは?試験科目や2022年度の日程についても紹介

国公立大学の入試は、1月に全国一斉で行われる共通テストと、2月~3月に行われる二次試験(前期日程・後期日程)があります。共通テストの科目や二次試験の内容は大学・学部によって大きく異なります。ここでは、国公立大学の入試の流れについて説明していきます。

国公立大学入試の流れとは?試験科目や2022年度の日程についても紹介

国公立大学の一般入試の概要

国公立大学の入試は、大きく分けて一般入試(一般選抜)、総合型選抜、学校推薦型選抜の3つがあります。総合型選抜や学校推薦型選抜での募集人員の割合は近年増えていますが、それでも一般入試は募集人員枠全体の約8割を占めます。

一般入試では、一次試験的役割として1月に行われる大学入学共通テスト(共通テスト)の得点と、2~3月に大学ごとで行われる個別学力試験(二次試験)の得点で合否を判定されることが多いです。

出典:国立大学の入試|一般社団法人 国立大学協会
参照:https://www.janu.jp/univ/exam/

共通テスト

共通テストは、センター試験に代わって始まったマークシート方式の試験です。高校段階での基礎的な学習の達成度を判定することを目的に、原則1月に全国一斉に行われます。

6教科30科目から選択することができるので、志望大学で求められる科目を選択し試験を受けます。国公立大学のほとんどでこの共通テストの点数が必要で、私立大学でも共通テストを利用しているところがあります。

二次試験

二次試験は、共通テスト後の2月~3月頃に大学ごとに個別で行う試験です。

共通テストとは違って内容はその大学や学部によって様々ですが、記述や論述が中心の難しい試験が多いです。また、主要教科以外に小論文や調査書・面接などで総合的に評価する大学も多くあります。

2022年度の国公立大学一般入試の日程

2022年度の国公立大学の一般入試の日程を紹介します。

大学入学共通テストは、2022年1月15日(土)・16日(日)の2日間行われる予定です。追試験は1月22日(土)・23日(日)の予定になっています。

二次試験への出願期間は1月24日~2月2日までです。前期日程は2月25日(金)から、後期日程は3月15日(火)から行われます。

出典:国立大学の2022年度入学者選抜についての実施要領|国立大学協会
参照:https://www.janu.jp/wp/wp-content/uploads/2021/04/2022.pdf

分離・分割方式の日程に注意

各大学で行われる二次試験は、2月の前期日程と3月の後期日程の2つに募集人員を振り分け試験を行う「分離・分割方式」で行われます。

一部の大学では中期日程を設定しているところもあり、受験生はそれぞれの日程でそれぞれ1校ずつ出願することができます。前期と後期を同じ大学・学部にすることも、別の大学・学部にすることもできます。

ただし、前期日程で合格し入学手続きを行うと、その後中期日程や後期日程を受験しても合格することはできません。また、多くの大学では募集人員を前期日程に振り分けています。このことからも、第一志望の大学は前期日程に受験するように伝えておきましょう。

共通テストの受験科目

共通テストの受験科目は、国語・数学・外国語・地理歴史・公民・理科の6教科30科目で構成されています。この中から、志望する大学が指定する科目を選択して受験します。

指定される教科・科目は大学・学部によって違います。多くの国公立大学では5教科以上指定されます。地理歴史・公民や理科は、受験生の勉強科目に応じて受験できるように、複数の科目から選択できることが多いです。

例えば東京大学文系の場合、国語1科目・地理歴史または公民の4科目の中から2科目、数学2科目、理科2科目、外国語1科目の計8科目が受験に必要となっています。

大学によって入試で必要な科目が違うので、志望する大学がどの教科・科目を指定しているのかを、子供が把握しているか確認しておきましょう。

出典:東京大学入学者選抜要項|東京大学
参照:https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400143357.pdf

二次試験の科目の傾向

二次試験は、大学ごとに行われる個別学力試験です。試験の内容は、同じ大学・学部であっても前期日程と後期日程で異なることが多いです。

前期日程では、一般科目の試験が行われることが多いです。一方、後期日程では小論文や面接を中心としたところが多くなります。

次に、前期日程と後期日程の科目の傾向について詳しく説明します。

前期日程は一般科目の試験

前期日程では、一般科目の試験が行われることが多いです。外国語・数学・国語・地理歴史・公民・理科の中から2~3教科が課されるパターンが一般的です。課される教科は文系と理系で大きく違います。

また、東京大学などの一部難関大学では、4教科を課すところもあります。

文系学部

二次試験の個別学力検査では、入学後に専門分野を学ぶ上で必要な科目を課す傾向があります。そのため、国公立大学の文系の学部では、一般的に国語・数学・外国語・地理歴史・公民の中から2~3教科が課されることが多いです。

理系学部

国公立大学の理系学部の二次試験は、数学・理科・外国語などの中から2~3教科が課されることが多いです。文系学部と同じく、入学後に学ぶ分野に必要な科目が課せられます。

後期日程には小論文や面接も

後期日程では、前期日程に比べて1~2科目減らすパターンが多いです。一般科目の試験だけでなく小論文や面接などを課すところもあります。

また、後期日程では二次試験を行わず、共通テストの得点と調査書だけで合否を決める大学もあります。

2段階選抜では共通テストの成績が重要

国公立大学の一般入試では、2段階選抜という制度を取っているところもあります。これは、共通テストの成績で二次試験の受験者を事前に選抜し(第1段階選抜)、一定の基準を満たした受験者のみが二次試験を受けられるという制度です。

2段階制度を取っているかどうかは大学によって異なりますが、志願者がある一定の倍率以上になった場合に第1段階選抜を行う、という大学が多いです。そのため、共通テストの成績によっては二次試験を受けられないこともあります。

国公立大学を志望する際には、共通テストの成績が重要です。まずは共通テストで子供がしっかりと得点を取れるようサポートしましょう。

共通テストと二次試験の配点の例4つ

共通テストや二次試験の点数は、そのまま使われるわけではありません。一般的に、入学後に学ぶ分野に関連する教科の配点が高くなります。例えば理系学部では数学や理科の配点が、文系学部では国語や外国語の配点が高くなることが多いです。

共通テストと二次試験の配点については、大学や学部ごとに設定がされています。入試科目だけでなく、配点によっても受験対策が変わるので、志望する大学の配点比率をきちんと確認しておく必要があります。

次に、共通テストと二次試験の配点について、4つの例をあげて説明します。

1:特定の科目が傾斜配点になっている場合

まずは、特定の科目が傾斜配点になっている場合です。傾斜配点とは、特定教科の点数に一定の倍率を掛けて、配点を高くしたり低くしたりすることです。

例えば理数化学系の学部の場合、共通テストの外国語、国語、地理歴史・公民を100として、理科200、数学500、二次試験は数学のみで1000という数学が重視された配点になるところもあります。

2:共通テストのみで選考する場合

二次試験は行わず、共通テストのみを利用する大学もあります。

例えば、共通テストの外国語300、数学200、国語100、理科100、地理歴史・公民200、二次試験を行う代わりの調査書等の配点を10とするところもあります。この場合、ほぼ共通テストの点数のみで合否が決定します。

3:二次試験の配点が高い場合

共通テストよりも二次試験の配点比率を高くしているパターンです。

例えば理系の学部において、共通テストの外国語、数学、国語、理科を100、地理歴史・公民を50、二次試験は外国語、数学、理科、面接をそれぞれ300とする配点です。同じ科目でも二次試験は共通テストの3倍近い配点になっています。

4:二次試験が小論や面接のみの場合

二次試験では教科試験を行わず、小論文や面接のみを課すパターンもあります。

例えば、共通テストは外国語200、数学200、国語100、理科200、地理歴史・公民を50とし、二次試験の面接の配点を300とする例です。二次試験での教科試験はありませんが、面接が高い配点となっています。

一般入試以外で国公立大学を目指す方法

国公立大学の入試には、一般入試以外に総合型選抜と学校推薦型選抜があります。一般入試に比べると募集人員枠は少なく、試験内容や入試日程も大きく違うので、早めの試験対策が必要です。

次に、この2つの選抜方法について詳しく説明します。

 総合型選抜

総合型選抜は旧AO入試のことです。エントリーシートや面接・論文・プレゼンテーションなどから受験生の能力や適性、学習への意欲などを総合的に評価する入試制度です。

選考方法は、書類審査と面接・小論文が一般的ですが、教科試験を課す大学やディスカッションを行う大学もあります。従来の入試方式に比べ、学習意欲の高さや学びへの目的意識が重視されています。

国公立大学では9~10月頃出願、11~12月頃に合格発表という日程が一般的です。出願条件に成績基準がないところもあれば、検定などの有資格を条件にしているところもあり、大学によって様々です。

学校推薦型選抜

学校推薦型選抜は、旧推薦入試のことであり、出身高校長の推薦を受けた上で出願することができます。学校推薦型選抜には、大きく分けて「公募制」と「指定校制」の2つのタイプがあります。

公募制は、成績がある一定のレベル以上であるなど大学が出す出願条件をクリアし、出身校校長の推薦があれば受験できる選抜方式です。1つの高校から推薦人数が限られる場合には、校内で出願のための選抜が行われることもあります。

指定校制は、大学が指定する高校の生徒だけを対象とした推薦型選抜ですが、これは私立大学の選抜が中心であり、国公立大学で行っているところはほとんどありません。

選考内容は小論文の他面接、プレゼンテーション、教科試験、口頭試問、資格や検定の成績、共通テストなど様々です。

学校推薦型選抜では、多くの大学で専願制(合格した場合、出願者は必ずその学校に入学する)を取っています。他の大学との併願制を取っているところもありますが、基本的に第1志望校に限った選抜方法だと考えましょう。

生徒の主体性を問う大学も増えている

大学の入試選抜は、文部科学省の公表する「大学入学者選抜要綱」に沿って実施されます。この要綱で2021年度の一般入試から新たに「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を評価するようルールが変更になりました。

この主体性等を評価するために、調査書や志願者本人が記載する書類、面接、集団討論、プレゼンテーションなどを活用することが促されています。

そのため、国公立大学の入試では、面接や調査書を課す大学が増えました。志願者本人が記載する書類は大学によって分量が様々なため、出願を考えている大学の提出書類が何なのか、早めに確認しておくよう促しましょう。

出典:令和3年度大学入学者選抜実施要項について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/senbatsu/mxt_kouhou02-20200619_1.pdf

国公立大学の入試に検定試験の結果を利用することも

国公立大学の中には、個別試験において実用英語技能検定など民間の検定試験の結果を活用しているところもあります。これは、英語の読む・聞く・書く・話すの4技能の評価のために行うものです。

検定結果の活用の仕方については、入試の点数に換える場合と、特定科目の試験が免除になる場合があり、大学によって違うので、必ず確認しておきましょう。

入試の点数に換える場合

資格や検定試験の活用方法のひとつに、その成績に応じて入試の点数に換える場合があります。

大学の基準に沿って特定の資格や検定の成績を点数化し、二次試験または共通テストの特定科目の点数に置き換えたり、または加点するという方法です。

特定科目の試験が免除になる場合

資格や検定結果の活用方法の1つに、試験の免除があります。これは、大学が基準とする資格や成績を取得することで、特定の科目が実質満点だとみなされ、二次試験または共通テストでその科目が免除されるという方法です。

志望する国公立大学の入試要項を把握しておこう

国公立大学の入試制度は共通テストや二次試験の科目・内容などが大学によって違います。また、主体性の評価や検定試験の活用など、新たに加わったルールもあります。

大学入試のシステムは複雑ですが、受験準備をしっかり行うには、入試制度の基本的な仕組みを理解しておくことが重要です。子供が志望する大学の入試要項を把握し、早めに受験準備を始められるようサポートしましょう。

初回公開日:2021年07月09日

更新日:2022年02月11日

記載されている内容は2021年07月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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