ペットボトルで雲を作る方法とは?実験手順について紹介

「雲は、どうして空に浮かんでいるのかな?」
「ふわふわで気持ちよさそうだけど、雲って何でできているのだろう?」
このように空に浮かんでいる雲を見て不思議に思い、雲について知りたいという子どもは多くいるでしょう。

本記事では、子どもが日常的に見る雲を、ペットボトルの中で作る方法を紹介します。身近な材料を使って簡単にできるため、自由研究におすすめです。

この記事を読み実験を通して、雲ができる仕組みを知ることができます。子どもが自分で雲を作ることで雲への関心が高まり、これまでとは雲の見方が変わるでしょう。

雲に興味がある方は、この記事を参考に手のひらサイズの雲を作ってみましょう。

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ペットボトルで雲を作ろう

ペットボトルで雲を作るために、まずは雲について知りましょう。

雲は何でできているのでしょうか。ふわふわと空に浮かぶ雲は、小さな水や氷の粒がたくさん集まってできているものです。

海や陸の水は太陽光であたたまると蒸発して、水蒸気(気体)に変化し空気に含まれます。あたたかい空気はエアロゾルと呼ばれる空気中のちりと共に上昇します。上空は気圧が低く空気は膨張して温度が下がっている状態です。そのため、水蒸気はちりを核にして水や氷の粒に変化し、雲になります。

つまり、雲ができるには、空気に含まれる水蒸気と核になるちり、空気の温度が下がるという条件が必要です。これらの条件を満たせば、ペットボトルの中に雲を作ることができます。

雲ができる仕組みを理解し、ペットボトルで雲を作ってみましょう。

実験に必要なもの・環境・準備

実験に必要なもの
炭酸用ペットボトル 500ml (表面にデコボコのないもの)
アルコール消毒液(エタノール)
消臭スプレー(靴用など)

実験をする時は、火気や換気に注意し保護者の方と一緒に行いましょう。

実験の方法・手順

  • ペットボトルに少量の消毒液を入れる
  • ペットボトルに消臭スプレーを入れてふたを閉める
  • ペットボトルを両手であたためる
  • ペットボトルを押したりゆるめたりして雲を作り、観察する。

画像:実験の方法・手順①
1.ペットボトルに消毒液を計量スプーンの小さじ1杯(5ml)程度入れます。

*この実験では水の代わりに水より気体になりやすい性質の消毒液(アルコール)を使います。

画像:実験の方法・手順②
2.消臭スプレーをシュッとひと吹きし、ペットボトルのキャップをしっかり閉めます。

*消臭スプレーは空気中のちり(エアロゾル)として使います。

画像:実験の方法・手順③
3.両手でペットボトルを包み、ゆっくりと回しながらあたためて、くもりを取ります。

*あたためることで液体が蒸発し、気体に変化します。


画像:実験の方法・手順④⑤
4.ペットボトルをグッと力強く押して、パッとゆるめるという動作を繰り返し、内部の変化を観察します。

*ペットボトルを押すことで空気が圧縮され温度が上がり、ゆるめることで膨張し温度が下がります。

実験からわかること

実験の結果、ペットボトルを強く押すと中は透明になり、ゆるめると白いくもりが発生しました。

この現象が起こった理由を考えてみましょう。

空気は温度が上がるほど多くの水蒸気(気体)を含むことができ、温度が下がると含める水蒸気量が減るという性質があります。

つまり、ペットボトルを強く押すと透明になるのは、空気が圧縮されて温度が上がり、アルコールが気体に変化するためです。

また、ゆるめると白くなるのは、圧縮された空気が膨張し、エネルギーを膨張に使うことで温度が下がり、空気に含みきれなくなった気体が液体の粒(霧状)に変化したからです。

このことから、雲ができる条件の水蒸気、ちり、温度が下がるといった条件がそろい、ペットボトルの中でアルコールの雲が発生したことがわかります。

本記事では、雲ができる仕組みを応用して、手のひらサイズの雲を作りました。この実験をきっかけに雲への興味はさらに広がるでしょう。雲についてもっと知りたい方は、さらに研究を発展させていくことをおすすめします。

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